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日・スワジランド首脳会談、日・スーダン首脳会談、ガンビア副大統領による福田総理大臣表敬

平成20年5月28日

 28日午前、福田総理とムスワティ三世・スワジランド国王、バシール・スーダン大統領、ンジャイ・セイディ・ガンビア副大統領との二国間首脳会談(ガンビア副大統領は表敬)が行われたところ、それぞれの概要以下のとおり。

1.ムスワティ三世・スワジランド国王(09時12分-09時37分)

(1)冒頭、福田総理より、「元気なアフリカ」のための取組を具体的に打ち出したく、その成果を北海道洞爺湖サミットの議論に反映させていきたい旨述べた。

(2)ムスワティ三世国王より、スワジランド経済は農業に依存しているが、産業の多様化が必要であり、例えばITや投資特区、工業団地の創設などを検討している、日本には技術移転を図ってほしい旨述べた。これに対し福田総理より、専門家を紹介するので貴国の要望を伝えてほしい、日本としては最大の協力をする旨述べた。ムスワティ三世国王より、より一層の接触があれば駐日大使を任命する予定であると述べたのに対し、福田総理より、本件を「国王陛下のプロジェクト」ということにしようとの提案があった。

(3)安保理改革につき、ムスワティ三世国王より、日本は友人なので支持することに全く問題はない旨述べた。

(4)福田総理より、ムスワティ三世国王がTICAD IIとIIIにも参加していることに言及しつつ、今回は東京ではなく横浜で開催されている、この海はいずれにせよアフリカに通じている、会議だけではつまらないので、温泉など、是非日本の色々な所に行ってほしい旨述べた。これに対し、ムスワティ三世国王よりは、横浜は清潔で環境にも気を遣っているようだとの感想が述べられた。

2.バシール・スーダン大統領(09時39分-09時59分)

(1)冒頭、福田総理より、ダルフール問題の早期解決及び南北スーダン和平合意(CPA)の履行につき働きかけつつ、日本としてはスーダンの発展を支援する意思があるが、それを可能とするか否かは大統領次第である旨述べた。これに対し、バシール大統領より、南部については完全和平が達成され誇りに思っている、和平を確実にするためには開発支援を必要としている旨述べつつ日本の支援についての要望があった。また、バシール大統領より、ダルフール問題については、スーダン政府は和平交渉にコミットしており、反政府勢力が交渉に参加しないのが問題であり、これら勢力が交渉に参加するよう圧力をかけることが必要である旨述べた。

(2)また、チャドとの関係に関し、バシール大統領より、チャドはダルフール反政府勢力と手を結んでおり、政府としてその支援を断ち切ろうとしたが、努力空しくスーダン首都近郊への攻撃が起きてしまった、チャドとは数度の停戦・和平合意があるが全てチャドが反古にしてしまっている、チャドとの外交関係を再開する意思はあるが、チャドがダルフール反政府勢力を支援しないことが条件である旨述べた。

(3)バシール大統領より、過去の人道支援及び2億ドルに上る今後の対スーダン支援の表明につき謝意を表明すると共に、南部、ダルフールを含むスーダンは開発支援を必要としているとして、日本の対スーダン債権の放棄、人材育成等の要請があった。これに対し福田総理より、一部の債権放棄については3月の高村大臣・ナーフィア補佐官会談で合意しているので事務的に詰めてほしい、難しい問題であるが、少しでも改善できるよう努力してほしい旨の発言があった。

3.ンジャイ・セイディ・ガンビア副大統領(10時00分-10時07分)(表敬)

 福田総理より、横浜は歴史的に外国からの玄関である、中華街があるが、そのうちガンビア・タウンができるのではないかと述べたのに対し、ンジャイ・セイディ副大統領より、ジャメ大統領は直前まで参加する予定であったが不可能となり申し訳ない、日本からのガンビアへの農業、漁業、保健、教育、インフラ、2KR(食糧増産支援)、さらにはアフリカ全体への支援に感謝する旨述べた。最後に、福田総理より、横浜の町を観てほしい旨述べ表敬を終了した。

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