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平成20年5月27日
27日午後、福田総理とヴィエイラ・ギニアビサウ大統領、クフォー・ガーナ大統領、トゥーレ・マリ大統領、キバキ・ケニア大統領との二国間首脳会談が行われたところ、それぞれの概要以下のとおり。
(1)冒頭、福田総理よりヴィエイラ大統領の約20年ぶりの訪日を歓迎しつつ、TICAD IVでアフリカへの取り組みを具体的に打ち出し、その成果をG8北海道洞爺湖サミットにつなげていく旨表明するとともに、明日のTICAD IV本会議の場で正式に表明すると付言しつつ、対アフリカODAの倍増、民間投資の倍増を支援する基金の設立を伝達した。
(2)また、福田総理より、日本が議長国を務める国連平和構築委員会においてギニアビサウが対象国となったことを歓迎しつつ、今後の支援の具体化に向けての我が国の積極的貢献、およびトンバリ州の零細漁業施設への無償資金協力の可能性を検討するために調査団を派遣した旨述べた。さらに、福田総理は、アフリカにとって、気候変動も重要な問題だとしつつ、横浜宣言、クールアース推進構想への支持に謝意を表した。これに対し、ヴィエイラ大統領より、国連平和構築委員会における日本の貢献に期待する旨述べると共に、トンバリ州の案件は地域住民の生活向上を図る上ですばらしい案件であり、また、ギニアビサウは水やエネルギーの問題に直面しているが、これらに関する日本のこれまでの支援に感謝している旨述べた。
(1)冒頭、再会を祝した後、福田総理よりTICAD IVでアフリカへの取り組みを具体的に打ち出し、その成果をG8北海道洞爺湖サミットにつなげていく、サミットのアウトリーチ会合での貢献に期待する旨述べたところ、クフォー大統領より、招待を名誉に思う、必ず出席する旨の発言があった。
(2)クフォー大統領より、道路改修計画についても支援頂き感謝する、全線において改修の必要が生じているので、円借款の供与を要請する旨の発言があった。これに対して、福田総理より検討する旨述べつつ、アフリカの成長に向けて政府と民間が一致して協力する体制として、今回の対アフリカODA倍増、今後5年間で民間投資を倍増する基金の設立を伝達した。
(3)クフォー大統領は、TICADを基軸としたアフリカ開発の提唱、G8にアフリカ諸国を初めて招待した日本の先駆的試みを高く評価すると共に、明日授賞式が行われる野口英世アフリカ賞について自分(クフォー大統領)も当事者意識を有している、授賞式のために来日したようなものであると述べた。
(4)国連安保理改革に関し、福田総理より、安保理改革の実現を望むガーナが現実的観点から議論を主導することを期待する旨発言したところ、クフォー大統領より、日本の常任理事国入りを支持する、NYの大使に議論を主導するよう指示した旨の発言があった。
(1)冒頭、福田総理より、トゥーレ大統領の西アフリカにおける平和と安定への貢献を評価した。さらに、本年1月の在マリ日本国大使館開設、給水案件や橋梁建設案件の支援決定を伝達し、両国関係の一層の強化を期待する旨表明したところ、トゥーレ大統領より、TICADは二回連続の参加であり、もはや常連であるとの発言があると共に、我が国の支援並びに大使館開設に対する深甚なる謝意表明があった。
(2)福田総理より、明日TICAD IV本会議で正式に発表するとしつつ、アフリカの経済成長に向けて政府と民間が一致して協力する体制として今回の対アフリカODA倍増、今後5年間で民間投資を倍増する基金の設立を表明し、さらに気候変動に関し、横浜宣言、クールアース推進構想への支持に謝意を表した。これに対し、トゥーレ大統領より、横浜宣言が歴史的なものとなるには実効性のあるメカニズムが必要であると思う旨の発言があった。
(3)また、トゥーレ大統領より、日本の数々の支援に感謝すると共に、特に強調したい点として、食糧安全保障における日本の支援および食糧価格高騰に関するG8議長国としての主導的役割を高く評価しており、米の増産支援については引き続き協力を要請したい旨の発言があった。これに対し、福田総理より、食糧価格対策という意味でバマコ中央魚市場建設計画の調査団派遣を検討する旨の発言があった。
(4)国連安保理改革に関し、福田総理より、今次総会会期中に具体的な成果を得たく、マリの政府間交渉への積極的な参加を期待する旨述べたところ、トゥーレ大統領より、本件についてはマリの協力を頼りにして頂いて構わない、公平性、民主化が国連では必要であり、日本の立場を支持する旨述べた。
(1)冒頭、福田総理より、TICAD IVでアフリカへの取り組みを具体的に打ち出し、その成果をG8北海道洞爺湖サミットにつなげていく旨述べつつ、新生ケニアとしての再出発への祝意及び大統領の力強い主導的役割への期待を伝えた。また、ケニア出身で野口英世アフリカ賞受賞者のウェレ女史とも連携し、HIV/エイズ対策に関する調査団の派遣を決定した旨を伝えた。
(2)さらに、福田総理より、選挙後の混乱により発生した国内避難民につき、これまでの支援に加えて食料援助の実施を決定した、またナイロビ市内のミッシングリンク道路の整備、上下水道整備支援を検討するための調査団の派遣の決定を伝達した。これに対し、キバキ大統領より、ケニアを代表するチームとして訪日できたことを嬉しく思う、先般のケニアにおける選挙後の日本による寛大な支援、特に小野寺外務副大臣訪問時に表明された支援に感謝する旨の発言があった。また、キバキ大統領より、地熱発電、南部スーダンとケニアを結ぶ道路の建設、デルタ地域の灌漑計画等への支援への期待が表明されるとともに、貿易収支バランス改善のための日本への市場アクセスの拡大についての要望があった。
(3)さらに、キバキ大統領より、ケニアとして関税同盟の創設を考えている、日本は当該地域への足がかりにこの機関を活用してほしい、日本とは国際場裡での協力も進めていきたく、国連改革でも協力していきたい、TICAD IVが行動計画フォローアップ・システムを通じて行動志向的なものとなることを期待している旨述べた。これに対し、福田総理より、国連安保理改革に関し、今次総会会期中に具体的な成果を得たく、C10であるケニアが現実的観点から議論を主導することを期待する旨の発言があった。