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日・ブルキナファソ首脳会談、日・エリトリア首脳会談、日・セネガル首脳会談

平成20年5月27日

 27日午後、福田総理とコンパオレ・ブルキナファソ大統領、イサイアス・エリトリア大統領、ワッド・セネガル大統領との二国間首脳会談が行われたところ、それぞれの概要以下のとおり。

1.コンパオレ・ブルキナファソ大統領(13時04分-13時25分)

(1)冒頭、福田総理より、コンパオレ大統領の、過去4回全てのTICAD IVへの参加という貢献に対して謝意の表明があると共に、西アフリカ地域の安定に向けたコンパオレ大統領の積極的なイニシアティブを評価した。これに対し、コンパオレ大統領より、TICADプロセスは、世界のアフリカへの関心を主流化したと述べた。

(2)福田総理より、明年1月にはブルキナファソに日本大使館を開設する旨伝達し、さらなる二国間関係の発展を期待する旨述べたところ、コンパオレ大統領より深甚なる謝意の表明があった。

(3)福田総理より、明日のTICAD IV本会議の場で正式に表明すると付言しつつ、対アフリカODAの倍増、民間投資の倍増を支援する基金の設立を伝達した。さらに、小学校建設計画について事前調査を実施している旨述べた。これに対しコンパオレ大統領より、かかる日本のイニシアチブに心からの謝意の表明があると共に、特に、民間投資の分野では日本の関与は重要であるとして一層の協力を要請した。コンパオレ大統領は、アフリカも自ら努力をすることが重要であり、たとえばガバナンス、政治的安定等について努力する、また教育に関しても、人材の有効活用に十分に取り組んでいく旨述べた。さらに、農業について、同国の主要産品である綿花を巡る困難や食糧価格高騰の学校給食への影響を紹介しつつ、日本の支援を要請した。これに対し、福田総理より、可能な分野から協力を進めていきたいと述べつつ、アフリカにとっては、気候変動も重要な問題だとしつつ、横浜宣言、クールアース推進構想への支持に謝意を表した。

(4)国連安保理改革に関し、福田総理より、今次総会会期中に具体的な成果を得たいと考えているので、ブルキナファソの政府間交渉への積極的参加を要請したところ、コンパオレ大統領より、国連安保理については、ブルキナファソが非常任理事国になった際に日本から頂いた支持にまず感謝したい、9月には安保理議長国を務めることからその際にはご協力をお願いしたい、安保理改革及び国連全体の改革については効率性の改善を重視する方向で検討していきたい旨の発言があった。

2.イサイアス・エリトリア大統領(14時00分-14時24分)

(1)冒頭、福田総理より、長年の独立紛争を乗り越えた自助努力の精神、同大統領と国民の高潔な志を評価するとともに、TICAD IVでアフリカへの取り組みを具体的に打ち出し、その成果をG8北海道洞爺湖サミットにつなげていく旨述べたところ、同大統領より、過去アフリカはTICADが適切か15年間自問してきたが、今やTICADプロセスを主導した日本の努力、貢献を評価していると述べた。

(2)イサイアス大統領より、アフリカが直面する最大の問題は世界経済での周辺化、紛争、そして経済のミスマネジメントにあるとし、マルチを通じた協力よりも二国間の枠組みでの協力が望ましい、日本の協力には大いに期待しており、今後は、二国間投資の強化や高等教育分野での協力、さらには紛争解決などにおける我が国の関与を期待する旨述べた。これに対し、福田総理よりこの15年間でアフリカの状況も、アフリカ支援も質量共に変わっており、アフリカに大きな関心が集まる現在はエリトリアにとってもチャンスである、資源のない日本においても教育は重点分野であり、同大統領の教育分野の支援要請はよい判断であり敬意を表したい、まさにかかる援助を行うために対アフリカODAを倍増させ、民間投資の倍増を支援する基金を設立する、このような取り組みでエリトリアの発展に向けて努力したい旨述べた。

(3)国連安保理改革に関し、福田総理より、今次総会会期中に具体的な成果を得たいと考えているので、エリトリアの政府間交渉への積極的参加をお願いしたい旨述べたところ、同大統領より、時代は21世紀であることから、国連の構造も変わるべきであり、世界第二位の経済大国が国連常任理事国になれないのはおかしく、エリトリアは日本の立場を常に支持している旨の発言があった。

3.ワッド・セネガル大統領(14時25分-14時51分)

(1)冒頭、両首脳間で1月のダボス会議以来の再会を祝した後、ワッド大統領より、ダボスでは、福田総理のアフリカを支援し、共に働くという強い意志を感じた、極めて良好な日・セネガル関係を高く評価する旨述べると共に、自給をめざし、ネリカ米をはじめとする穀物増産のためにも、灌漑技術などの一層の協力の要請があったところ、福田総理より、検討してみたい旨応答した。

(2)ワッド大統領より、例えば、TICADプロセスを基軸とした日本・セネガル間の協力については承知しているが、アフリカの他国と日本との協力、さらにアフリカ全体と日本の協力についてはよく承知していないといった問題が生じているところ、日・AU間で協議メカニズムを作り、フォローアップを図ることが重要である旨の提案があった。また、日本の教育支援につき感謝すると共に、ワッド大統領が推進するアフリカ未来大学構想についての支援要請があった。これに対し福田総理より、援助を行うために対アフリカODAを倍増させ、民間投資の倍増を支援する基金を設立する旨を説明した。

(3)国連安保理改革に関し、福田総理より、今次総会会期中に具体的な成果を得たいと考えているので、C10であるセネガルが現実的観点から議論を主導することを期待する旨述べたところ、ワッド大統領より支持する旨の発言があった。

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