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日・エチオピア首脳会談、日・タンザニア首脳会談

平成20年5月27日

 27日午後、福田総理とメレス・エチオピア首相、キクウェテ・タンザニア大統領との二国間首脳会談が行われたところ、それぞれの概要以下のとおり。

1.メレス・エチオピア首相(12時11分-12時36分)

(1)冒頭、福田総理より、TICAD IVでアフリカへの取り組みを具体的に打ち出し、その成果をG8北海道洞爺湖サミットにつなげていく、特に同サミットのアウトリーチ会合でのメレス首相の積極的な貢献を期待する旨述べたところ、メレス首相より、このTICADプロセスはアフリカにとって非常に価値があると述べつつ、日本がG8でアフリカを議題としたことにつき謝意の表明があった。

(2)福田総理より、アフリカの成長に向けて政府と民間が一致して協力する体制として、今回の対アフリカODA倍増、今後5年間で民間投資を倍増する基金の設立を伝達しつつ、エチオピアにおいては給水分野での協力を継続していく旨述べた。これに対し、メレス同首相は、かかるイニシアティブに感謝を表明し、TICAD IVの『行動計画』を賞賛しつつ、両国間の協力と共に、アフリカ開発のための新パートナーシップ(NEPAD)を通じたアフリカ全体への協力を期待する旨述べた。

(3)メレス首相より、両国間の良好な友好関係を賞賛すると共に、気候変動に関し、日本提唱のクールアース推進構想に是非参加したい、特に電力システムの効率化における日本の協力を期待している旨述べた、これに対し福田総理より、エチオピアとの歴史的な関係を大切にすると共に、他の国々に対する協力も注意深く進めていきたい、クールアース推進構想への支持に感謝し、2013年以降の実効的枠組みを共に作っていきたい旨応答した。

(4)国連安保理改革に関し、福田総理より同首相に対し、今次総会会期中に具体的成果を得たいと考えているので、エチオピアの政府間交渉への積極的参加を要請したところ、同首相より、エチオピアは国連改革を支持しており、日本は常任理事国にふさわしい国として支持している、AU内でも積極的に働きかけていきたい旨の発言があった。

2.キクウェテ・タンザニア大統領(12時38分-13時02分)

(1)冒頭、福田総理より、キクウェテ大統領のAU議長就任に改めて祝意を示すと共に、地域の平和の安定にリーダーシップを発揮されるよう期待を表明した。キクウェテ大統領より、TICADは非常に価値あるイニシアティブであり、日本の代々の総理がこのプロセスを維持継続してきたことについて謝意表明があった。また、G8前の今次TICAD開催はタイムリーであり、G8でもアフリカを取り上げるとの総理の意向は、アフリカ全体で高く評価されている旨述べた。

(2)福田総理より、タンザニアは日本にとって対アフリカ開発援助で最も重視している国の一つだとした上で、ダルエスサラーム市の変電所および送電線の整備支援および道路案件への支援を行っていく旨述べたところ、キクウェテ大統領より深甚なる謝意の表明と共に道路について一層の支援の要請があった。またキクウェテ大統領は、TICADは非常に価値のあるイニシアティブであり、アフリカ全体がTICADから利益を得ている旨の発言があった。

(3)国連安保理改革に関し、福田総理より、今次総会会期中に具体的な成果を得たいと考えているので、AU議長国としてのタンザニアが現実的観点から議論を主導することを期待する旨述べたところ、キクウェテ大統領より、アフリカの立場としては、日本は明確に常任理事国としての資格を有すると考える、他方で、アフリカも常任理事国の議席を得ようとしており、日本とアフリカが相互の立場を理解し、支持することが望ましい旨の発言があった。

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