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平成21年10月3日
3日午後2時37分(日本時間3日午後4時37分)から約35分間、第2回日メコン外相会議に出席するためカンボジア・シアムリアップを訪問中の岡田克也外務大臣は、カシット・ピロム・タイ外務大臣と会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。
(1)岡田大臣から、まず、タイのプミポン国王陛下の早期快復を祈念する旨述べました。また、鳩山新政権が成立し、日米同盟を前提にしながらアジア重視であり、東アジア共同体構築を念頭に協力を深めたい旨述べました。
これに対し、カシット外相から、先の選挙での民主党の勝利及び岡田大臣の外務大臣就任に祝意を述べた上で、国王陛下の病状へのお見舞いに謝意を表明するとともに、日タイ関係は、王室・皇室の親密な関係を基礎として、様々なレベルで全ての分野での交流がなされていると述べました。更に、カシット外相から、東アジア共同体ではASEANの10か国が中心となることを希望する旨述べました。
(2)岡田大臣から、日本とタイの経済関係は、2007年の日タイ経済連携協定(JTEPA)により一層拡充されたとするとともに、タイに進出した日本企業は、経済危機に際しても撤退することなくタイで操業しており、これら日本企業、特に、中小企業に対するタイ政府からの支援をお願いしたい旨述べました。これに対し、カシット外相からJTEPAを一層活用し、緊密な対話を行っていきたいと述べました。また、日系企業支援についても検討している旨説明がありました。
(1)岡田大臣から、日本はASEANやメコン各国の支援について、日本として各国の自助努力をさらに支援したく、メコン地域においてタイは援助を行う側になってきていることから、日タイで協力して当該地域の発展のために協力していきたい旨述べました。これに対し、カシット外相は、これまで3年間で3.5億ドルの支援を当該地域に行ってきており、日本とパートナーとしてメコン地域の各国を支援していきたい旨述べました。
(2)国連安保理改革に関し、岡田大臣から、民主党政権の下で国連安保理常任理事国入りを改めて目指したいとしてタイ側の協力を求めました。これに対し、カシット外相から、もし安保理常任理事国数が拡大するなら、その最初は日本になると信じている旨述べました。
(3)ミャンマー情勢に関し、岡田大臣からミャンマー政府が2010年の選挙を公平で透明性があり、かつすべての関係者を含む形で開かれた選挙となることが重要と考える、最近米国の政策は日本のアプローチに近づいてきており、日タイで緊密に協力したい旨述べました。これに対しカシット外相から、先日クリントン長官と会談した際に、ミャンマーの関係では根気強く対話をすることが重要である等述べたことを紹介した上で、日本と協力していきたい旨述べました。