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平成25年3月14日
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(写真提供:内閣広報室) |
14日(木曜日)午後6時20分から約45分間,安倍晋三総理大臣は来日中のラージャパクサ・スリランカ大統領との間で首脳会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。両首脳は,会談後,「国交樹立60周年を越えた日本・スリランカのパートナーシップの強化」と題する共同声明(仮訳,英文
)に署名を行いました。
(1)安倍総理より,ラージャパクサ大統領の約5年ぶりの訪日を歓迎するとともに,スリランカは祖父である岸信介元総理が戦後初めて外遊した国の一つであり,伝統的な二国間の友好関係を様々な分野で一層強化したい旨述べました。
(2)これに対し,ラージャパクサ大統領から,国交樹立60周年を経て,このように来日できて嬉しい,震災後の日本の復興及びその努力に敬意を表する旨述べました。
(1)安倍総理から,自由で開かれた海洋は「公共財」であり,同じアジアの海洋国家として海洋を巡る共通の課題に関し協力や対話を進めたい旨述べました。また,海上自衛隊艦艇の寄港時の協力に謝意を表するとともに,今後の防衛当局間の交流や海上保安当局の能力向上のための協力も拡大したい旨述べました
(2)これに対し,ラージャパクサ大統領から,海洋の自由という考えに同意する,海上自衛隊艦艇についてはいつでも寄港してもらいたい,引き続き海洋の分野で協力したい旨述べました。
(1)安倍総理から,総額約411億円の円借款と約27億円の無償資金協力の供与を決定した旨述べるとともに,日本の技術も活用し,スリランカのインフラ整備に協力したい旨述べました。また,両国の経済を活性化させ,更なる貿易・投資の拡大を推進したい旨述べました。
(2)これに対し,ラージャパクサ大統領から,これまでの日本の支援に感謝する,北部にも立派な病院を建設してもらい感謝している旨述べました。
(3)地上デジタル放送に関し,安倍総理から,地上デジタル放送の日本方式採用を前向きに検討して欲しい旨述べたところ,ラージャパクサ大統領から,スリランカ技術委員会の報告書を見て公平に判断したい旨述べました。
(1)安倍総理から,内戦終了後の人権問題を含む国民和解・復興に向けたスリランカ政府の努力を評価し,今後とも人権問題を含む国民和解実現に向けたラージャパクサ大統領の指導力に期待を表明するとともに,特に北部州議会選挙の実施や国会選任委員会(PSC)での協議開始等での進展を働きかけました。
(2)これに対し,ラージャパクサ大統領から,スリランカ政府としては内戦の舞台となった北部に多大な支援を行い,一般国民の生活向上に尽力してきた,今後も「過去の教訓・和解委員会」(LLRC)報告書に従い努力したい,北部州議会選挙に関しては9月に実施する予定である,国会選任委員会についてもきちんと努力する,人権問題・説明責任問題については必要な対応をしっかり行っていく準備がある旨述べました。
両首脳は,国連安保理や東アジアの地域情勢についても意見交換を行い,文化交流や青少年交流についても意見を交わしました。