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貿易投資促進機構:平成17年度日本センターの活動実績

 日本側機構の活動2年目にあたる平成17年度は、前年度の活動により日露企業関係者の認識度が高まった結果、支部である日本センターは以下のような情報提供・コンサルティング活動のさらなる成果を挙げた。

1.情報提供・コンサルティング実績

(1)情報提供

 7つの日本センター全体で月平均約110件(16年度・月平均約110件)の日露双方の企業関係者等からの情報提供の照会に対応。この他、下記(2)のコンサルティングの過程でも情報提供を行っている。

(2)コンサルティング

 7つの日本センター全体で月平均約115件(16年度・月平均約70件)の日露双方からのビジネス・コンサルティングの依頼に対応。日本センターは、地元の行政機関や商工会等と緊密に連絡し、また、ビジネスマンクラブ(注1)との関係を有効利用しつつ、それぞれの依頼にきめ細かく、かつ丁寧な対応を行っており、日本センターの仲介の結果、全体で344件の日露企業間の接触が実現した(16年度平均約12件)(注2)。その他、不特定多数の現地企業を対象としたセミナーの開催や日露双方からの大小のミッション派遣への対応(7センター全体で年間115件(平成16年度112件))も日本センターの活動の大きな役割を占めている。

(注1)ビジネスマンクラブは、日本センターがロシア政府に対して行っている市場経済化支援事業(セミナー開催、訪日研修など)の参加者からなる同窓生組織。

(注2)日本センターは企業同士を引き合わせることはできるが、企業間の成約の事実や成功例は明らかにできないため、成約の件数をもって日本センターの活動成果とすることはできない。よって、17年度は日露双方の企業の接触を実現した件数を成果件数とした。

2.コンサルティング

(1)ビジネスの発掘

 ロシア企業とのビジネスの成功の秘訣は、信頼できるパートナーを選ぶことであり、ロシア市場の特異性などロシアでのビジネスを知悉している日本センターは、ロシア企業のパートナー探しなどビジネス初期における効果的な支援を行ってきている。特に新規参入を考える中小企業にとっては、日本センターがロシアへの窓口として大きな役割を果たしている。

(2)日本センターが関与したビジネスマッチングの具体例

(イ)MGUモスクワ大学日本センター

  • 麻等繊維製品輸入を希望する我が国企業がロシア企業を訪問し、ロシアから綿及び麻製品の輸入契約が成立した。
  • ロシア企業の訪日プレゼンによりITソフトの日本における利用権及び共同開発について複数件契約成立。
  • 我が国IT企業がロシア企業と開発業務委託契約を締結。

(ロ)ニジニノブゴロド日本センター

  • 我が国大手自動車メーカーのウリヤノフスク州自動車工場生産の契約合意。
  • パネルヒーター交換機製造・販売で我が国企業と基本合意。

(ハ)ハバロフスク日本センター

  • ロシア企業との間で枕木購入契約調印。
  • 日本センターが仲介して実現したチューリップのハバロフスク向け輸出成功が高く評価された。将来、常設の「生花サロン」を設置し、生花の販売量を拡大していくことを検討中。

(3)輸出入手続関係への支援

(4)その他

3.紛争解決

 日露間ビジネスにおいて発生するトラブルを初期の段階から察知し、大きな問題となることを回避することを目的とする。平成17年度に日本センターが処理した紛争案件は3件(以下は事例)。

(1)我が国企業の業務提携先であるロシア企業の工場が軍需工場内にあることが判明。同社への資本参加が拒まれたが、日本センターにおいて軍需産業関連法令の情報収集の上、州政府等に対する要望活動への支援の結果、解決。(ニジニノブゴロド日本センター)

(2)ロシア企業の依頼により我が国企業からの資金回収の仲介を実施。両者間で送金時期につき合意。(ハバロフスク日本センター)

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