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日本・ペルー外相会談(概要)
平成21年2月24日
2月24日、午後7時より約35分間、中曽根外務大臣は、外務省賓客として来日中のガルシア・ベラウンデ・ペルー外務大臣との間で外相会談を行ったところ、概要以下のとおりです。(アラオス通商観光大臣、カプニャイ在京大使他同席。)
なお、会談の冒頭、一般プロジェクト無償資金協力「国立障害者リハビリテーション・センター建設計画」の詳細設計に関する交換公文の署名式が両外務大臣の間で行われました。
- 冒頭、中曽根大臣から、昨年11月のペルーAPEC閣僚会議の際に外相会談を行って以来、3ヶ月の間にも協力関係は進展しており、太平洋を挟んだ重要なパートナーとしてさらに協力と連携を推進したいと伝えました。また、日本人移住110周年を迎える本年、二国間の交流を一層推進させたく、学術交流や古代文化に関する「シカン展」をはじめ様々な交流が予定されているので、政府として全面的に支援したいと述べました。
これに対し、ガルシア・ベラウンデ外相から、50年に亘る学術交流に言及するとともに、「天野ルート」の観光開発に対する関心が示されました。
- ガルシア・ベラウンデ外相から、昨年、日本・ペルー投資協定を署名したことは二国間関係にとって重要な前進であるが、日本・ペルー経済連携協定(EPA)締結交渉を開始することは、貿易・投資活動の枠組みを作るものとして、民間に対して、両国関係の深化を示す重要なメッセージとなる旨述べました。
これに対し、中曽根大臣から、EPA締結交渉を早期に開始すべく、3月下旬に東京において準備会合を実施することを提案し、この点につき意見の一致をみました。
- ガルシア・ベラウンデ外相から、環境・気候変動の分野に関し、日本との間で二国間の協力にとどまらず、国際場裡でも更なる協力を進めたい旨述べました
これに対し、中曽根大臣から、クールアース・パートナーシップに基づき、両国間の具体的協力が進展しつつあることは喜ばしく、更なる協力を推進する観点からブラック環境大臣を我が国に招へいしたい旨述べました。さらに、「アマゾン地域地方上下水道整備」及び「廃棄物処理セクター」について近く協力準備調査を実施する旨伝えました。また、国際場裡でも、本年12月のCOP15における公平かつ実効的な2013年以降の次期枠組み構築に向け両国が協力していきたい旨述べました。
- 中曽根大臣から、日本としては、ペルーの経済社会開発を後押しする観点から様々な経済・技術協力を進めている旨説明し、特にガルシア大統領からも関心が示された「山岳地域灌漑整備計画」については、協力準備調査を近く開始する予定であると伝えました。
- ガルシア・ベラウンデ外相から、国際経済危機の影響で雇用に深刻な影響が出ている在日ペルー人に対する対策については、本日(24日)、小渕内閣府特命担当大臣にもお願いしたところであるが、在日ペルー人の抱えている様々な問題への施策が講じられるよう協力要請がありました。これに対し、中曽根大臣から、日本は在日ペルー人への支援に積極的に取り組んでおり、駐日ペルー大使とも連携して、できることをしていきたい旨述べました。
- 中曽根大臣から、デジタルテレビ日伯方式の採用を働きかけ、また、2016年オリンピックの東京の立候補に対する支持を要請しました。