アフリカ

世界地図 アジア | 北米 | 中南米 | 欧州(NIS諸国を含む) | 大洋州 | 中東 | アフリカ

第7回AU首脳会議における小泉総理メッセージ

サス・ンゲソ・コンゴ共和国大統領、第7回アフリカ連合(AU)総会議長、
アルファ・ウマール・コナレAU委員長、
ジャメ・ガンビア共和国大統領、
AU加盟国元首・代表団長、

 第7回AU総会の開催にあたり、心からお祝いを申し上げます。また、このような重要な会合の開催国となったガンビアの政府及び国民に対し、祝意を表します。

 近年アフリカは、AUを中核として地域協力と統合の動きを加速させており、我が国として高く評価しております。今次総会では、AUと「アフリカ開発のための新パートナーシップ」(NEPAD)の統合、AU及びNEPADの取り組みを支える地域経済共同体の合理化・調和化、及び、平和と安定の課題として、ダルフール和平やソマリア情勢についても議論される予定と承知しています。これらの問題におけるAUの取り組みを支持している我が国として、本会合で大きな成果が生まれることを期待しております。さらに、国連安保理改革についても、国連が創設された60年前とは大きく異なる国際社会の現実を踏まえ、アフリカの声がよりよく反映されるような改革実現に向けて、現実的かつ柔軟な観点から議論が深められることを期待しております。

 私は4月末から5月初めにエチオピアとガーナを歴訪し、その際、我が国総理として初めてAU本部を訪問しました。AU本部では、コナレ委員長と長時間の対話を行ったほか、我が国の対アフリカ政策に関する演説を行いました。演説の中で私が特に強調したのは、近年のアフリカにおける紛争終結や開発努力等を歓迎しつつ、我が国としては、アフリカの自立を究極の目標として、アフリカの自助努力を今後も積極的に支援する点でした。また、同演説では、ダルフール支援やNEPAD支援、感染症対策等の具体的な措置を発表しました。我が国は、これらの措置を、「アフリカの年」であった昨年に発表したアフリカ向けODAの倍増や貿易促進のための開発イニシアティブ、本年2月のTICAD平和の定着会議で打ち出した新たなイニシアティブ等の種々の支援策とともに、着実に実施していきます。さらに、ガーナ訪問中に私より、80年前ガーナで黄熱病の研究中に命を落とした野口英世博士を記念し、アフリカの医学・医療に貢献した研究者・医療従事者を顕彰するものとして創設を提案した新たな賞についても、2008年のTICADⅣでの第一回授賞式実施に向けて準備を進めていきます。これらの取り組みは全て、我が国がアフリカとの関係を如何に真剣に捉えているかを明確に示すものです。我が国は、TICADⅣを当面の重要な節目として意識しながら、今後も引き続き、日・アフリカ関係を一層強固で幅広いものとするよう努めていきます。

 最後に、今次総会の成功とアフリカ及びAUの更なる発展、そして皆様の益々の御健勝をお祈り申し上げます。

平成18年7月1日
日本国内閣総理大臣
小泉 純一郎

このページのトップへ戻る
目次へ戻る