アジア | 北米 | 中南米 | 欧州(NIS諸国を含む) | 大洋州 | 中東 | アフリカ
オルシェグン・オバサンジョ・ナイジェリア大統領、第6回アフリカ連合(AU)総会議長
アルファ・ウマール・コナレAU委員長、
オマル・ハサン・アフマド・アル・バシール・スーダン共和国大統領、
AU加盟国元首・代表団長、
第6回AU総会の開催にあたり、心からお祝いを申し上げます。また、スーダン共和国が、独立50周年並びに包括的和平合意締結1周年という同国の歴史における重要な節目に本首脳会議を開催されることに、祝意を表します。
アフリカにおいては近年、政治・経済・社会面における地域協力と統合への動きが活発になっておりますが、AUがそれを力強く主導していることに敬意を表します。今次総会では、アフリカの将来に関わる様々な議題が取り上げられ、特に、教育・文化、「アフリカ開発のための新パートナーシップ」(NEPAD)の計画実施の加速化、さらに、国際社会全体の将来にとっても極めて重要な意味を持つ国連・安保理改革について議論される予定と承知しておりますが、活発で建設的な議論が行われ、実りある成果が上がることを期待しております。
我が国は、昨年のいわゆる「アフリカの年」に、G8をはじめとする国際社会と緊密に協調し、また、愛知万博等の行事も活用しながら、アフリカの開発努力に対する支援の強化及びアフリカとの友好・協力関係の緊密化のために努力しました。本年は、その実績を踏まえ、着実に前進すべき年だと考えております。我が国は、2005年から3年間でのODA倍増等の対アフリカ支援の拡充を表明しました。昨年末のWTO香港閣僚会議にあたっては、アフリカも対象とした支援パッケージである「開発イニシアティブ」を発表しました。今後は、インフラ整備、貿易投資促進、農業等の分野でのNEPADの計画実施に対する支援の強化も念頭に置きつつ、着実にアフリカへの支援を実施していきます。また、昨年一年間を通じて気運の盛り上がった日・アフリカ間の文化、人物面での交流を一層拡充させるように努めます。さらに、日本とアフリカは、その友好・協力関係を基礎に、国連やWTOなど国際場裡において、連携して共通の利益を追求すべきだと思います。そして、これらの行動を通じ、日・アフリカ関係が一層強固なものへと発展することを期待しております。
我が国のアフリカ支援の基軸であるアフリカ開発会議(TICAD)プロセスでは、来月中旬、アディスアベバにおいて、アフリカにおける平和の定着をテーマにした閣僚級の 会議を開催します。人々が貧困や感染症等の苦難を克服し、教育や経済活動を通じて生活水準の向上を図るには平和こそが絶対的な前提条件であり、紛争が減少傾向にある今こそアフリカに平和を定着させる好機です。そのためのアフリカの努力を我が国は全力を挙げて支援する用意があり、その一環として開催する同会議が、アフリカの平和の定着のために大きく貢献することを確信しております。
最後に、今次総会の成功とアフリカの更なる発展、そして皆様の益々の御健勝をお祈り申し上げます。
平成18年1月23日
日本国内閣総理大臣
小泉 純一郎