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平成21年2月
外務省は、平成19年12月から平成20年3月にかけて、ベルリン州立図書館ウンター・デン・リンデン館とポツダム広場館及び古美術ニコラス・シュトラック(Antiquariat Nikolaus Struck)に保管されている16世紀から20世紀の地図において、日本海海域の名称がどのように表記されているかについて調査を行った。
その結果、調査した古地図1401枚中、日本海海域に何らかの呼称を用いている地図984枚のうち62.3%に当たる614枚において日本海と表記されていることが明らかになった。また、19世紀に作成された地図で、対象海域に何らかの名称が記載されている地図535点のうち、約91%に当たる487点の地図において日本海と表記されていることが明らかとなり、これまでに米国、英国、仏国、露国で実施した同様の調査に引き続き、日本海の呼称が我が国鎖国下にあって国際的影響力を行使できなかった19世紀初頭から、欧米において定着してきたものであることが改めて確認された。
(注:韓国は、従来より「日本海の名称が支配的になったのは20世紀前半の日本の帝国主義、植民地主義の結果である」及び「19世紀の中期から末期までは東海と日本海の双方の名称が世界地図の中で普通に使われていた」と主張してきた。韓国側は、その根拠として独自に行ったドイツでの古地図調査を挙げており、その調査によれば、韓国はベルリン州立図書館及び地図コレクターストラック氏が有している59枚について調査を行ったところ、韓国に関連するものは、50.8%にあたる30枚(Sea of Korea(16), East (Oriental) Sea(10), Sea of Korea, East Seaの併記(4))あり、日本に関連するもの(Sea of Japan)は5.1%にあたる3枚にすぎないとしている。)