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平成20年7月7日
7日、福田総理は、ウィンザーホテル内の二国間会談会場において、17時40分から18時10分まで、ヤラドゥア・ナイジェリア大統領との間で首脳会談を行ったところ、概要以下の通り。
1. 福田総理より、まず、先般のTICAD IVへのジョナサン副大統領の参加に感謝する旨述べた。また、ヤラドゥア大統領の民主化・経済改革への取り組みを高く評価しており、今後もアフリカの平和と安定に重要な役割を果たしているナイジェリアとの関係を強化したい旨述べた。さらに、アフリカへの投資促進や経済発展の重要性を認識しており、我が国は、今後、対アフリカODAを2012年までに倍増させると共に、2008年から2012年の5年間でアフリカ向け民間直接投資が倍増するよう「アフリカ投資倍増支援基金」を設立した旨紹介した。投資については、我が国の企業がナイジェリアで投資を行う上で治安は極めて重要であり、治安改善のためヤラドゥア大統領のリーダーシップを期待する、我が国企業は貴国において既に石油プラント事業受注などの実績がある他、LNGガスプラント事業等の希望もあるので、これを通じて、日ナイジェリア関係の発展を期待したい、と発言した。
2. これに対し、ヤラドゥア大統領より、ご招待に感謝する、TICAD IVで発表された様々なイニシアティブを歓迎したい旨まず発言した。また、投資環境整備については、海外の投資家にとって治安問題は極めて重要と認識しており、行政においても優先課題としたい旨述べた。
3. ヤラドゥア大統領より、日本との関係については、特にODAを通じた協力を強化したいが、それを超えて、日本企業が種々の事業に参加することを期待する、ナイジェリア政府としては日本企業に対し多くのインセンティブを与えたいと考えており、特に種々の法的枠組を付与することで、投資家に優しい環境を作りたい、ナイジェリア経済を民間投資を通じて活性化したい旨述べた。
4. ヤラドゥア大統領より、ナイジャーデルタの治安問題は極めて深刻な問題であり、この問題の政治的解決のため、代表者による協議の開催を通じて解決したい、現地で見られる原油の窃盗といった犯罪行為は、武装勢力を通じて行われており、この問題の解決のためには、武装勢力の解体が必要との説明があった。また、本件について、国連、G8諸国に、原油窃盗は犯罪であり、ひいては生命を奪うことにつながっていることにつき非難して欲しい、との依頼があった。
5. 福田総理より、アフリカ開発に関して、我が国はアフリカ大陸でのポリオ根絶のため、貴国に対して支援を重点的に実施している、ヤラドゥア大統領自身、ポリオ対策を優先課題として取り組んでおられると理解しているが、早期根絶に向け、我が国とともに、貴大統領がさらに指導力を発揮されることを強く期待すると述べた。
6. 福田総理より、2015年世界スカウトジャンボリーの開催地立候補に関して支持を求めたのに対し、ヤラドゥア大統領より、日本を支持したい旨発言があった。
7. ヤラドゥア大統領より、福田総理に対し、公式訪問招待があった。