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福田総理とNATO事務総長の共同記者発表(仮訳)

2007年12月13日、東京
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 2007年12月13日、福田康夫日本国内閣総理大臣とヤープ・デ・ホープ・スケッフェルNATO事務総長は東京で会談した。

 会談において、福田総理とデ・ホープ・スケッフェル事務総長は、日本とNATOが、基本的価値観とともに、グローバルな安全保障上の課題の解決に向けた責任感を共有していることを再確認した。また、総理と事務総長は、グローバルな安全保障上の課題への対処において協力を継続していくとの決意を改めて表明した。

 双方は、日本が、近年、国際の平和と安定の分野における活動を強化してきていること、また、NATOが、欧州・大西洋地域を越えた様々な作戦地域における治安支援と安定化において不可欠な役割を担ってきていることを認識した。

 双方は、国際社会全体の安定と繁栄の確保に向けた国際社会の一致した協働の重要性を強調し、日本とNATOが、これらの取組におけるパートナーとして、テロとの闘いやアフガニスタンの安定化と復興において、互いに持てる資源と能力を活用して、最大限の相乗効果を追求していくことを確認した。

 福田総理は、アフガニスタンの安定を支援する国際治安支援部隊(ISAF)の国連からの任務を達成するため、NATO及びパートナー諸国により実施されている継続した努力に対し、深い敬意を表した。

 総理と事務総長は、長きに亘る日・NATO関係が新たな段階に入ったことを認識し、この1年を通じ、日・NATO協力において達成された一連の成果を満足の意をもって歓迎した。この成果には、以下の事項が含まれる。

 総理は、NATO事務総長に対し、インド洋での日本の自衛隊による補給活動の再開に向けた努力を説明した。事務総長は、NATO加盟諸国の船舶に対する日本による貴重な支援と、NATO・PRTと連携した人道事業に対する支援をはじめとする日本のアフガニスタン復興支援を高く評価した。また、アフガニスタンで日本が主導してきたDDRやDIAGの成果を確実なものとし、治安の安定を図るべく、総理は、アフガニスタン政府の武器管理の強化にNATOと連携して取り組んでいく意図を表明した。

 福田総理とデ・ホープ・スケッフェル事務総長は、政策対話と、平和構築、復興支援、災害救援等の分野における知見の共有の更なる強化を通じ、日・NATO協力を更に進展させていくことで一致した。また、双方は、日・NATOが力を合わせていくための確固たる基盤を強化するために、双方の知見の共有を一層促進するための方途を検討することで一致した。 さらに、双方は、ローマのNATO国防大学における教育課程への自衛官留学を含め、防衛交流を促進することで一致した。

 最後に、双方は、NATO事務総長の今次訪日は、日・NATOパートナーシップの更なる進展に新たな弾みを与えるものとなったとの評価を共有し、また、明年3月に予定される第8回日・NATO高級事務レベル協議等様々な機会を通じて、今般の成功裡の成果をフォローアップしていく双方の意思を確認した。

 デ・ホープ・スケッフェル事務総長は、外務省賓客としての今次訪日を通じ、高村正彦外務大臣、石破茂防衛大臣とそれぞれ会談を行った。

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