11月15日から16日,モンゴル・ウランバートルにて開催された日朝政府間協議の概要以下のとおり。(我が方:杉山アジア大洋州局長他,先方:宋日昊(ソン・イルホ)外務省大使他)
1.日程等
11月15日(木曜日)10時から12時頃
14時30分から19時30分頃
16日(金曜日)10時から12時30分頃
14時30分から16時頃
(場所は全てモンゴル政府迎賓館)
2.概要
- (1)本年8月に開催された課長級予備協議での議論に基づいて開かれ,2日で計11時間半近くにわたり,真剣かつ率直に協議を行った。
- (2)双方が関心を有する諸懸案について,日朝平壌宣言に則って日朝関係の前進を図るべく,幅広い意見交換を真剣な雰囲気の下で行った。
- (3)日本側は,日本人遺骨,残留日本人,いわゆる日本人配偶者,「よど号」事件をはじめとする日本人にかかる諸問題を提起し,北朝鮮側はこれらの問題につき協力していくこととした。
- (4)拉致問題については,突っ込んだ意見交換を行い,これまでの経緯やそれぞれの考え方についての議論を踏まえた上で,さらなる検討のため今後も協議を継続していくことで一致した。また,その他の拉致の疑いが排除されない方々の件についても日本側から提起し,議論を行った。
- (5)北朝鮮側は,過去に起因する問題について提起し,日本側は日朝平壌宣言に則って解決を図る意思を表明し,今後双方の間で誠実に協議を行っていくことで一致した。
- (6)双方は,安全保障にかかる問題について今後議論を深めていくことで一致した。
- (7)双方は,今回の協議が関係改善に向け有益であったとの認識の下,できるだけ早期に次回協議を行うことで一致し,そのための実務的な調整は北京の「大使館」ルートを通じて行うこととした。