菅総理大臣は,24日(金曜日)11時35分から約25分間,国連総会出席のために訪問中のニューヨークにおいて,スフバータル・バトボルド・モンゴル国首相(H.E.MR. Sukhbaatar BATBOLD)との間で日・モンゴル首脳会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。
1.日・モンゴル関係総論
双方より,これまで「総合的パートナーシップ」の下,良好に発展してきた二国間関係に満足の意を表するとともに,今後,両国関係を「戦略的パートナーシップ」を目指した関係へとより一層拡充・発展させていくために努力していくことで一致しました。また,8月末の岡田外相(当時)のモンゴル訪問等,かつてない水準で活性化しているハイレベル交流の意義を高く評価しつつ,本年予定されているエルベグドルジ大統領訪日の成功に向けて双方で引き続き協力していくことを確認しました。さらに,菅総理より,モンゴル出身の横綱・白鵬が24日に60連勝の記録を達成したことに祝意を伝え,バトボルド首相は,大相撲でのモンゴル人力士の活躍は,日本におけるモンゴルに関する理解促進に大きく貢献していると述べました。
2.経済関係
バトボルド首相より,モンゴル政府が鉱物資源開発に対する日本からの投資を政策的に支援していることを改めて強調するとともに,今後はモンゴルにおけるレアメタル資源の開発に際して日本と協力していきたいと述べました。これを受け,菅総理より,モンゴル政府の方針を歓迎し,石炭,銅,ウラン及びレアメタル等の共同開発における日本企業の参入実現への期待を表明するとともに,このような経済交流を進める上ではモンゴルにおけるビジネス環境の一層の整備が重要である旨指摘しました。また,双方は,現在官民共同研究が行われている日モンゴル経済連携協定(EPA)のプロセスを引き続き活性化させていくことで一致しました。
3.地域・国際場裡における協力
バトボルド首相より,モンゴルは国連安保理改革に関する日本の立場及び日本の安保理常任理事国入りを一貫して支持しており,今後もその方針に変更はない旨述べました。これを受け,菅総理より,我が国の安保理改革に関する考え方に対するモンゴルのこれまでの力強い支持に謝意を表明し,引き続き緊密に協力していきたい旨述べました。また,モンゴル側からは,地域における枠組においてモンゴルがより一層存在感を示していくことに強い意欲を有しているとの表明がありました。