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第1回日本・アラブ経済フォーラム(概要と評価)

平成21年12月9日

(写真)

 12月7日(月曜日)及び8日(火曜日)の2日間、東京(椿山荘)において、当省、経済産業省及びアラブ連盟共催の下、第1回日本・アラブ経済フォーラムが開催された。

 このフォーラムは、我が国とアラブ連盟との間で協議を行い、貿易、投資、エネルギー、技術、人材育成などの幅広い分野での協力を通じた、日本とアラブ諸国との相互の経済関係の強化を目的とするものであり、2日間のイベントには、日本とアラブの経済関係機関や企業関係者を中心に約1200名が参加した。

1.日程

 12月6日(日曜日)外務大臣・経済産業大臣共催レセプション(飯倉別館)
 12月7日(月曜日)閣僚級官民合同会合
 12月8日(火曜日)民間ビジネス・セミナー

2.主な参加者

(日本側)
  岡田外務大臣、武正外務副大臣、吉良外務大臣政務官
  直嶋経済産業大臣、増子経済産業副大臣
  根本二郎財団法人中東協力センター会長
  御手洗冨士夫社団法人日本経団連会長、渡文明日本経団連副会長

(アラブ側)
  アムル・ムーサ・アラブ連盟事務総長
  サーフィー・アラブ連盟経済社会理事会議長
  ベン・ヤヒア・アラブ・マグレブ連合事務局長(本フォーラムの設立提唱者)、アラブ連盟メンバー経済関係閣僚(末尾に一覧)

3.概要

(1)6日の外務大臣・経済産業大臣共催レセプションに先立ち、本フォーラム設立に関する協力覚書(MOC)への署名式が飯倉公館で行われ、日本側から岡田外務大臣及び直嶋経済産業大臣、アラブ側からアムル・ムーサ・アラブ連盟事務総長がMOCへの署名を行った。

(2)7日の開会式では、岡田大臣、直嶋大臣、御手洗経団連会長、アムル・ムーサ事務総長、サーフィー経済社会理事会議長が挨拶を述べた。岡田大臣は、本フォーラムを通じて、人材育成、環境、科学技術といった幅広い分野で、双方に恩恵をもたらすような結びつきを強めることにより、日本とアラブ世界の経済のみならず、世界経済全体の持続的な発展にも貢献すると、本フォーラムへの期待を示した。

(3)開会式に引き続き、第一セッション「人的つながり」、第二セッション「エネルギー、水、そして未来」、第三セッション「貿易と投資」の三つのテーマの下、教育、人材開発、エネルギー、環境、科学技術、貿易、投資等の幅広い分野について議論が行われた。第一セッションでは、武正外務副大臣が司会を務めた。閉会式において、7日の議論をまとめた議長総括(日本語骨子)(PDF)PDFが公表された。

(4)8日のプログラムでは、民間が主体となり、金融、水ビジネス、新エネルギー、産業・貿易・環境・観光などの分野で分科会が開催され、アラブ側から、ビジネス環境・機会等に関するプレゼンテーションが行われた。また、日本側からは、科学技術、コンテンツ産業、中小企業、プラント・エンジニアリング等、我が国が強みを持つ分野でプレゼンテーションを行った。

4.評価

(1)本フォーラムは、日本とアラブ各国との間で、官民合同で行う初めての経済分野の会議となるが、各国の経済関係閣僚の他、アラブ側経済界から約300名の参加があり、経済のみならず教育、科学技術、文化等、幅広い分野において我が国と重層的な関係を築きたいというアラブ側の期待を反映するものとなった。

(2)同時に、日本側からも、経済界を中心に約900名が参加し、世界経済での存在感を急速に高めるアラブ諸国に対する日本経済界の関心の高まりを示された。また、日本とアラブの官民も交えた相互理解を深めることに貢献した。

(3)岡田大臣は、この機会を利用して、ムーサ・アラブ連盟事務総長、ベン・ヤヒア・アラブ・マグレブ連合事務局長、ダルダリ・シリア経済担当副首相らと個別に会談を行い、地域情勢や二国間関係について意見交換を行うことができた。

(4)第2回フォーラムは明年チュニジアで行われる予定。今次フォーラムで発表された議長総括に明記された様々な分野における協力を、次回フォーラムまでにどのような具体的成果に結実させられるかが課題。

5.アラブ側参加閣僚

(1)アムル・ムーサ・アラブ連盟事務総長
(2)ベン・ヤヒア・アラブ・マグレブ連合事務局長
(3)サーフィー・イラク貿易大臣代行(アラブ連盟経済社会理事会議長)
(4)ムタワッキル・イエメン産業・貿易大臣
(5)アティーヤ・カタール国際協力担当国務大臣兼ビジネス・通商大臣代行
(6)ダルダリ・シリア経済担当副首相
(7)フィデイル・スーダン国民統一政府国際協力大臣
(8)ピーター・アドック・スーダン国民統一政府高等教育・科学研究大臣
(9)ベンジャミン南スーダン政府商業・産業大臣
(10)ジュイニー・チュニジア開発・国際協力大臣
(11)ウダー・モーリタニア産業・鉱業大臣
(12)ベンハドラ・モロッコ・エネルギー・鉱山・水利・環境大臣
(13)ラトゥーフ・ヨルダン社会開発大臣


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