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平成21年度中南米大使会議(議論の概要)
平成21年11月
平成21年度中南米大使会議(11月26~27日開催)での議論の概要は以下のとおり。
1.日本外交と中南米
- 中南米は、我が国にとって伝統的に親日的な重要なパートナー。ブラジル、メキシコ等の新興国の国際的存在感の高まり、我が国との補完的な経済関係、日系人の活躍等を踏まえつつ、日本外交の展開において中南米諸国との連携を強化していく。
- 米国の中南米政策、ベネズエラ等の左派政権の動向、中南米の地域統合の動き、さらに中国、ロシア、EU等域外国の活動について引き続き注視していく。
2.経済関係促進と官民連携
- 世界的な経済危機の影響で中南米各国とも経済情勢が悪化。既に底を打ったと見られる国もあるが、国により状況は異なる。特に、脆弱な貧困層への打撃は大きく、経済回復と格差是正に向けた各国の努力を引き続き支援していく必要がある。
- 中南米は、5億人超の成長市場で、大型インフラ事業など有望な投資案件が多数ある他、食料・資源の安定的な供給源として我が国にとって重要な地域。今後とも、経済関係促進のために官民連携した取り組みを強化していく必要がある。
- 特に、中南米では経済における政府の役割が大きく、また、近年は資源の国家管理の傾向が強まっている中で、官民一体となった取り組みが益々重要になっている。政府としては、経済連携協定、投資協定、租税協定等の締結、官民合同の協議枠組みの創設など、我が国企業がチャンスを活かせるよう、ビジネス環境の整備に努める。
3.環境・気候変動問題と国際協力
- 環境・気候変動に関して、公平かつ実効性のある国際的枠組みの構築を目指し、また、我が国が掲げる「鳩山イニシアティブ」を具体化する中で、中南米諸国と連携を強化していく。
- 環境・エネルギー分野においても官民連携を強化しつつ、中南米諸国の持続的な発展に向けた努力を効果的かつ効率的に支援する。
4.2010年の中南米外交課題
- 明年1月、我が国でFEALAC(アジア中南米協力フォーム)外相会合を開催し、アジアと中南米との交流と協力の促進をリードする。明年の日本APEC会合に弾みをつける。
- 日本メキシコ交流400周年、建国200周年(アルゼンチン、チリ、コロンビア、メキシコ等)などの記念行事を効果的に活用。要人往来や政策対話を活発化させつつ、中南米諸国との交流の幅を拡大する。
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