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日・クウェート首脳会談(概要)
平成20年7月
- 7月28日(月曜日)、福田総理は総理官邸にて約50分間、公賓として来日中のクウェート国首相シェイク・ナーセル・アル・ムハンマド・アル・アハマド・アル・サバーハ殿下と会談した。また、会談に先立ち、総理官邸にて同殿下の来日歓迎式典が行われた。
- 会談では、冒頭、福田総理から歓迎の言葉を述べたのに対しナーセル首相より、両国の二国間関係の歴史に触れ、活発な要人往来を歓迎するとともに、イラクのクウェート侵攻及びその後の日本の支援・役割及び日本のイラク復興支援に対する謝意表明がなされた。これに対し、福田総理から要人往来の活発化は喜ばしい、イラクでの自衛隊の活動に対するクウェートの協力に感謝する旨述べた。
- 福田総理より、石油分野における協力関係につき、再生可能エネルギー及び省エネルギーの分野を含めた幅広い分野への協力関係拡大を期待する旨述べ、現在の高水準の原油価格は産油国、消費国にとり障害であり、両者の対話が重要との見方が示されたほか、クウェートの原油増産の意向を歓迎する旨発言した。これに対し、ナーセル首相より、現在の原油価格高騰は好ましいものではないとの認識が示されたほか、原油は日・クウェート関係にとり重要なものであり、引き続き我が国に対する原油の安定供給を確保する旨の発言がなされた。
- 福田総理より、G8として各国に対し、2050年までの温室効果ガスの50%削減を世界の目標として国連の場で採択することを呼びかけており、これに対するクウェートの協力を要請し、右目標実現に向けた石油の有効活用のため、クウェートと協力を行っていきたい旨述べたのに対し、ナーセル首相より、同協力に対する関心が示された。
- 福田総理より、我が国のODAを通じたイラク復興支援及び現地での自衛隊の活動に触れ、イラクの安定化に向けたクウェートのイニシアティブを歓迎した。ナーセル首相は「平和と繁栄の回廊」構想を通じた我が国の中東和平プロセスへの取り組みは有益なものであり、歓迎したい旨述べた。
- 会談後、両首脳立ち会いの下、武藤駐クウェート日本国大使及びジャーラッラー・クウェート外務次官により、日本国政府とクウェート政府の間の合同委員会設立に関する覚書及び日本国外務省とクウェート外務省間の二国間協議の実施に関する覚書への署名がなされた。また、署名式に引き続き、和やかな雰囲気の中で昼食会が行われた。