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平成21年4月16日
4月16日午後7時10分より午後8時まで、中曽根外務大臣は、パキスタン支援国会合に出席するため訪日中の柳明桓(ユ・ミョンファン)韓国外交通商部長官との間で日韓外相会談を行ったところ、概要は以下のとおり。
(1)総論
中曽根大臣より、「シャトル首脳外交」は日韓関係にとって重要であり、李明博大統領には早期に訪日していただきたい旨述べたのに対し、柳長官より、大統領とも相談してきたが、今後外交ルートで調整していくようにとの指示があった旨の発言があり、今後日韓間で調整していくこととなった。
(2)日韓経済
中曽根大臣より、本日から韓国で部品素材調達・供給展示会が開催されていることに触れ、日韓EPAの検討促進も含め、経済面での協力を一層進めたい旨述べたのに対し、柳長官より、同展示会には李明博大統領も出席したことを紹介しつつ、首脳会談の協議結果が実現して嬉しく思う旨述べるとともに、日韓FTAの実務協議が審議官級に格上げされたことを歓迎する旨述べた。
(1)ミサイル発射への対応
中曽根大臣より、日韓米の緊密な連携もあり非常に強い内容を含む議長声明が採択された、北朝鮮には国際社会の一致した声が十分明確に伝わったと考える、北朝鮮は議長声明に強く反発しているが落ち着いて対応する必要がある旨述べた。柳長官からは、完全に同意する、前例のない強い議長声明が採択された、その過程で日本の果たした役割に感謝する旨述べた。
(2)六者会合
両外相は、六者会合の再開に向け、議長国である中国の役割が重要であるとの認識、検証の具体的な枠組みに合意することが重要であるとの認識を共にし、引き続き日韓米で緊密に連携していくことで一致した。
(3)拉致問題
中曽根大臣より、日本としては拉致問題も前進させたい、韓国のこれまでの協力に感謝すると同時に、引き続きよろしくお願いしたい旨述べたのに対し、柳長官より、拉致問題の日本の立場を十分に理解する、韓国にできるすべての協力をしたい、拉致問題は六者会合の枠組みの中で解決すべき問題である旨の発言があった。
両外相は、明日のパキスタン支援国会合の成功に向け協力することで一致するとともに、先般の日韓首脳会談で合意したとおり、パキスタン支援について、日韓間で具体的な協力の可能性を検討していくことで一致した。両外相は、アフガニスタン支援における日韓協力の作業が進んでいることを歓迎し、引き続き更なる協力の可能性を検討していくことで一致した。