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平成21年5月18日
18日午後、麻生総理は、トン・キリバス大統領と総理官邸にて約25分間、日キリバス首脳会談を開催したところ、概要以下のとおり。
(1)麻生総理より、日本はキリバスとの間で「人と人との交流」を進めることが重要との認識の下、昨年から青年海外協力隊をキリバスに派遣している、また橋本外務副大臣が本年2月キリバスを訪問した際に大統領にお世話になった旨発言。
(2)トン大統領より、世界経済等困難な時期に、日本が太平洋・島サミットを主催していただき感謝している、「人と人との交流」が重要であり、また橋本外務副大臣のキリバス訪問は、キリバスの人々が最初にオリンピックメダリストを見ることが出来た機会であり、その観点からも歓迎申し上げた旨発言。
(1)麻生総理より、キリバスにとり最も深刻な問題は何か、との問いに答える形で、トン大統領より概要以下のとおり発言。
(イ)キリバスにとって気候変動問題が最も重要な問題であり、自分もメディア等でも世界全体としてこの問題に取り組む重要性につき訴えてきた。この問題は何世紀かに一度の地球規模の課題であり、ここ2,3年の間で米国や豪州が前向きな対応を取るようになってきていることを心強く思っている。
(ロ)キリバスのような小国にとっては、この問題は経済成長やライフスタイルといった問題ではなく、キリバスにとって生存に関わる問題である。いずれにせよ、この問題には政治的な関与や意志が重要であり、日本政府がこれまでクールアース・パートナーシッププログラム等を通じこの分野で協力を実施してきたことについて感謝している。
(2)これに対し麻生総理より概要以下のとおり発言。
(イ)年末にデンマークでCOP15において、全ての主要経済国が責任ある形で参加する実効的な枠組みへの合意が必要。
(ロ)日本は環境技術、省エネ技術を発展させ、ビジネスとして発展させてきた。これら二つは二律背反ではなく両立の可能性があると考える。
麻生総理より、キリバスより要請のあった「ベシオ港拡張計画」については、6月にも日本政府の調査団を派遣し、如何なる協力が可能か検討することとした旨発言。これに対しトン大統領より、日本からの協力に感謝する旨発言。