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平成18年12月25日
アブドッラー・ヨルダン国王は、12月20日(水曜日)から22日(金曜日)まで来日したところ、概要と評価は次のとおり。
(1)アブドッラー国王は、滞在中、天皇皇后両陛下との御夕餐、安倍総理との首脳会談及び総理主催昼食会に出席したほか、小泉前総理、麻生外務大臣、松岡農林水産大臣、日ヨルダン友好議員連盟(会長:町村前外務大臣)、経団連、JICA・JBIC・JETRO各理事長・総裁等、政官民の幅広い関係者の表敬訪問を受けた。
(2)安倍総理との首脳会談及び昼食会(22日)では、中東和平、イラク、イラン等、現下の中東情勢に加え、両国間の経済関係、北朝鮮問題、国連改革等、幅広い意見交換が行われた。
特に中東和平については、中東における諸問題の核心であり、中東和平の推進に向け、協力を確認するとともに、「平和と繁栄の回廊」構想の推進に協力していくことで一致した。
(3)今般訪日には、ラーニア王妃、フセイン王子(国王の第1王子)、イマーン王女(国王の第1王女)、マジャーリ国民議会下院議長、ファリーズ副首相兼財務相、ハティーブ外相、アリ計画・国際協力相らが同行した。
(1)アブドッラー国王の今回の訪日は、国王としては5回目、国王就任前を含めれば8回目に及ぶ。これは、ヨルダン王室と我が国皇室との伝統的な親交を含めた極めて友好的な二国間関係の表れであり、今回滞在中の様々な交流を通じて、この友好関係が更に深められたと言える。
(2)今回の訪日において、安倍総理との初の首脳会談が実現した。安倍総理より、新政権の下でも、日本は中東の平和と安定のため積極的に取り組む考えであることを確認した。アブドッラー国王からは、日本のヨルダンに対する支援に感謝の意が表明されるとともに、日本は中東地域において誠実な仲介者で公正な立場を取るなど非常に尊敬されていると発言の上、今後も日本と協力していきたいとの意向が表されるなど、高い期待が示された。
(3)イスラエル、パレスチナ自治区、イラク、シリアと接し、中東地域の平和と安定に重要な役割を果たしているヨルダンとの中東外交における協力関係を確認した今回の国王訪日は、我が国の対中東外交にとり極めて有意義なものとなった。