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日中韓外相会議(概要)

平成22年5月15日

 5月15日、午後5時半過ぎから約1時間半、韓国・慶州市において日中韓外相会議が開催された(出席者:柳明桓・韓国外交通商部長官(議長)、岡田大臣、よう・けつち・中国外交部長)。外相会議では、第3回日中韓サミットを5月29~30日に韓国・済州島で開催することが合意され、その準備のための協議を行った他、地域・国際情勢について率直な意見交換を行った。

1.日中韓協力の現状と第3回サミットの準備

(1)日中韓協力の現状
 三外相は、三国間協力が各国それぞれに利益をもたらすだけでなく、地域や国際の安定と繁栄にも貢献するとの認識を共有し、政治、経済、社会、人的交流等の分野において協力が進展していることに満足の意を表した。
 具体的な項目として、以下の諸点等が議論された。
  1. 1) 日中韓FTA産官学共同研究の推進。5月に開催された第1回会合を受け、今後2年間しっかりと作業を進めていくことが重要であるとの点で一致した。
  2. 2) 日中韓投資協定の妥結。早期妥結を目指し各国が一層積極的に交渉を進めることで一致した。
  3. 3) 日中韓大学間交流の推進。岡田大臣から、第2回サミットでの鳩山総理の提案を受け、三か国では大学間の単位互換や成績評価などを実現するべく作業が進んでいることを紹介し、中韓からもこれを評価する発言があった。
  4. 4) 環境分野では、グリーン成長や持続可能な開発に向けた協力に関する議論が行われた。また、岡田大臣から、国民生活に直接影響のある、黄砂や漂着ゴミにおける協力の重要性を指摘した。
(2)第3回日中韓サミットの準備
 三外相は、5月29~30日に済州島にて第3回日中韓サミットを開催することで一致した。韓国から、昨年のサミットで韓国が提案し三か国で一致した、三国間協力の事務局の設置を提起し、来るサミットでその設立について発表することとなった。また韓国から、今後10年の三国間協力の方向を示す文書を発表したいという提案があり、調整を続けることとなった。

2.地域・国際情勢

(1)朝鮮半島情勢
 三外相は、韓国哨戒艦の沈没事案について意見交換を行った。三外相はそれぞれ、韓国による調査を冷静に見守る旨述べた。岡田外相から、仮に、北朝鮮の関与が明らかとなれば、何もなかったかのように六者会合を行うことにはならない旨述べた。韓国からは、北朝鮮の核保有は認められず、六者会合は重要であるが、哨戒艦沈没事案についても適切に対応する必要がある旨述べた。中国は、議長国として、六者会合の再開に向け諸調整を行っており、早期再開を期待している旨述べた。
(2)軍縮・不拡散
 岡田大臣から、NPT運用検討会議が開催されている中、核兵器保有国である中国には核軍縮を求めたい旨指摘した。これに対し、中国から、中国の核兵器は安全保障上必要最小限のものであり、また、非核兵器国に対し核を使用しない等の政策をとっている、核軍縮には積極的である等の指摘があり、議論が行われた。
(3)東アジア地域協力
 三外相は、東アジア地域協力において三か国が建設的に協力していくこと、また、様々な地域協力の枠組みがある中で、ASEANの役割が引き続き重視されるべきことで一致した。
(4)国連改革
 岡田大臣から、安保理改革の必要性を指摘し、中韓の協力を求めた。中韓からは従来通りの立場を踏まえた主張があった。
(5)気候変動
 岡田大臣から、包括的で実効的な次期枠組みを作るべく議論を続けたい旨発言。中韓から、COP15の成果の上に対話を継続する旨発言。
(6)国際金融・経済情勢
 世界経済の持続的成長のため、G20やAPECを通じた協力は重要との点で一致し、本年韓国が主催するG20ソウル・サミットと、我が国が主催するAPEC首脳会議とでよく議論の連携を図っていくことでも一致した。
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