中東

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岡田外務大臣とモッタキ・イラン外務大臣の会談

平成21年9月22日

(写真)


 9月22日、岡田克也外務大臣は、第64回国連総会出席のために訪問中のニューヨーク(米国)において、マヌーチェフル・モッタキ(H. E. Mr. Manouchehr MOTTAKI)・イラン・イスラム共和国外務大臣との間で約45分間、日・イラン外相会談を実施したところ、概要以下のとおり。

1.日・イラン関係
 冒頭、岡田大臣から、再会を嬉しく思う、我が国はイランとの関係を重視しており、今後とも緊密に連絡していきたいと述べた。
 これに対し、モッタキ外相から、岡田大臣の外相就任への祝辞が述べられ、日本の新政権とも両国関係の更なる拡大・深化に向け、首脳・外相間を含むハイレベルでの対話継続を希望する意向が示された。

2.核問題
 岡田大臣から、3年前にイランを訪問した際(注:2006年5月)にもモッタキ外相とイランの核問題につき意見交換を行ったが、引き続き同問題を巡り国際社会の懸念が払拭されていないことは非常に残念、イランの原子力の平和利用の権利は認めるが、国際社会の信頼確保は不可欠、米国・欧州諸国との間で、核活動に関する国際社会の懸念の払拭に向けた対話を行うべきであると述べた。
 これに対し、モッタキ外相から、イランは宗教上の理由からも大量破壊兵器に反対しており、核兵器開発の意図はなく、その必要もないとし、イランはIAEA との協力を続けていると述べる一方、自らの権利については交渉しないと述べ、その後、両者の間で議論の応酬があった。また、核兵器廃絶に関し、オバマ大統領のプラハでの演説にも言及しつつ、この分野での日・イラン間の協力を希望する旨述べた。

3.対米関係
 岡田大臣から、オバマ米大統領による対イラン関与政策の機会を捉え、対話の呼びかけに応じるべきである旨繰り返し強調した。
 これに対し、モッタキ外相は、オバマ大統領の言葉の変化は承知しているが、行動の変化を見たいとし、引き続き慎重に見極めている旨の説明があった。

4.アフガニスタン・パキスタン問題
 モッタキ外相から、アフガニスタン復興支援やパキスタン問題における両国の協力を継続していきたい旨述べたところ、岡田大臣から、我が国としてもアフガニスタン・パキスタン問題を重視しており、この地域において重要な役割を果たしているイランとも協力していきたい旨述べた。

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