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日・インド首脳会談(概要)
平成23年9月23日

(写真提供: 内閣広報室) 
(写真提供: 内閣広報室)
9月23日(金曜日)午前10時35分(米国東部時間。日本時間23日午後11時35分)から約40分間,国連総会出席のためニューヨークを訪問中の野田総理大臣は,マンモハン・シン・インド首相と会談を行ったところ,概要以下のとおり。
- 冒頭,シン首相から,野田総理就任に対する祝意が述べられ,野田総理から,これに謝意を述べるとともに,東日本大震災に際してのインドからの支援に対し謝意を伝えた。また,9月7日のデリーでの爆弾テロや18日のシッキムでの地震の犠牲者に哀悼の意を表した。これに対しシン首相から,謝意とともに,改めて東日本大震災に際してのお見舞いの言葉があり,日本国民が揺るぎない精神で震災による被害を乗り越えることを確信している旨述べた。
- シン首相から,両国関係を強化する上で障害となる問題はないと述べ,両首脳は,日インド首脳の定期訪問は戦略的グローバル・パートナーシップを一層強化する上で重要であり,双方の都合の良い時期に野田総理がインドを訪問することで一致した。
- 両首脳は,日インド包括的経済連携協定の発効を歓迎し,同協定により両国の経済関係を今後飛躍的に拡大することに期待感を示した。また,野田総理から,民間企業の活動を進めるために,社会保障協定交渉についても前進を見たいと述べた。また,DMIC(デリー・ムンバイ間産業大動脈構想)やDFC(貨物専用鉄道建設計画)の実現に向け双方で努力することにつき両首脳が一致した。
- シン首相より,原子力協力については進めていきたいと述べた。これに対し,野田総理より,福島第一原発事故の収束は,政権にとって最大の課題である,事故原因を徹底的に検証して,インドに対しても迅速かつ正確に情報提供をしたい,そうした総括を踏まえながら,貴国との協力を進めていきたい旨述べた。
- さらに,両首脳は,特にインド洋におけるシーレーンの重要性について共有し,安全保障面での両国間の強化についても協議を行っていくことで一致した。
- 野田総理より,来年は日インド国交樹立60周年である点を指摘し,両首脳は,両国の文化や人の交流等につき,国民レベルで広く認識するための重要な機会とすることで一致した。
- 両首脳は,国連安保理改革や東アジア首脳会議に向けた連携につき率直な意見交換を行い,両国でさらに協力していくことで一致した。