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日・インド首脳会談(概要)
平成20年7月9日
7月9日(水曜日)17時50分から約40分間、福田総理は、洞爺湖サミット関連会合に出席するために来日したマンモハン・シン・インド首相との首脳会談を行った。
冒頭
- 福田総理から、来日を歓迎する旨述べるとともに、7日のアフガニスタンでのテロ事件でインド大使館の職員が犠牲になられたことにお悔やみを申し上げる、引き続きインドとともにテロに立ち向かっていくと述べた。また、本日の一連の会合について、気候変動や世界経済、エネルギー問題、食料問題について有意義な議論を行うことができたと述べた上で、シン首相の積極的な協力に謝意を表した。
- これに対し、シン首相から、テロ事件への弔意に対する謝意とともに、サミットに参加するのは4回目であるが今回が最も生産的なサミットであった、これほどまでに「参加した」という実感を得たのは初めてのことである、このような最高レベルの成功をしたサミットの議長を務められたことにお祝いを申し上げるとの発言があった。
二国間関係
- 福田総理から、日印関係強化に向けた様々な取組が進んでいることを歓迎する、インドとの関係強化は日本外交の最重要課題の一つであり、アジアの地域協力や国連安保理改革、気候変動、WTOなどに関する協力を含め、日印間の戦略的グローバル・パートナーシップを更に実質化させるべく協力していきたいと述べた。
- これに対し、シン首相から、日印関係は更なる活性化の余地がある、日本からの投資を更に呼び込むために最大限努力したいと述べた。また、日本のODAに感謝している、デリーメトロは日印協力の輝かしい成功例であり、貨物鉄道案件やデリー・ムンバイ間産業大動脈構想の実現に引き続き協力していきたいと述べた。
- この関連で、福田総理から、日本企業の活動にとっての電力等インフラの重要性に言及したのに対し、シン首相から、「電力及びインフラの重要性は十分認識しており、引き続き努力する」と述べた。さらに、シン首相から、民生用原子力協力に関する米印合意の経緯について簡単に説明があるとともに、今後、この案件がIAEA等に持ち込まれる場合には、日本の支持をお願いしたいと述べたのに対し、福田総理から、検討するが、我が国を含む国際社会の関心にも適切に対応することに期待する旨述べた。
- また、福田総理から、シン首相が年内にあらためて訪日することを期待している、今回は慌ただしい日程であったが次回は是非ゆっくりとした日程でお越し頂きたい、シン首相の次回の訪日成功に向けて経済連携協定(EPA)交渉を加速化していきたいと述べた。
- これに対し、シン首相から、次回の訪日を楽しみにしている、日本とのEPAにはインドの産業界からも強い支持があると述べた。
気候変動、エネルギー、食料安全保障
- 福田総理から、気候変動、エネルギーや食料安全保障の問題について、引き続き協力していきたい、特に気候変動問題についてインドと緊密に協力していきたいと述べた。
- これに対し、シン首相から、気候変動問題という非常に重要な問題について日本が強いリーダーシップを発揮していることに敬意を表する、インドは気候変動問題に関する国家計画を発表したところである、引き続き日本と協力していきたいと述べた。