平成25年1月29日,インドの首都ニューデリーにおいて第1回日インド「海洋に関する対話」が開催されたところ,概要は以下のとおり。本件対話は,昨年4月の第6回日インド外相間戦略対話において実施が合意されたもの。(日本側から,山﨑外務省総合外交政策局参事官(日本側首席代表,団長)他,内閣官房(総合海洋政策本部事務局),外務省,経済産業省,国土交通省,海上保安庁,及び防衛省が参加。インド側から,ヴァルマ外務省軍縮・国際安全保障局長(インド側首席代表,団長)他,外務省,地球科学省,国防省,インド海軍,同沿岸警備隊,及び海運省が参加。)
- 冒頭,両国団長による冒頭挨拶が行われ,続いてアジア太平洋地域における海洋問題全般に関し,日インド双方の出席者から発言を行い,率直な意見交換を行った。その中で日本側から,海洋基本法や海洋基本計画に基づく海洋問題に関する日本の取組みについても紹介した。インド側は,インド周辺の海洋をめぐる情勢について説明を行った。
- 次いで,東アジア首脳会議(EAS),ASEAN地域フォーラム(ARF),拡大ASEAN国防相会議(ADMMプラス)等,アジア太平洋地域における多国間の国際枠組みにおける日インドそれぞれの海洋問題への取組みについて両国の出席者から発言を行い,意見交換を行った。
- また,両国の海洋に関係する機関が個々に進めてきた日インド二国間協力について,包括的な形で相互理解を深めることが重要との観点から,安全保障,港湾インフラ,海洋科学技術等について,双方の出席者から説明を行った。
- 今回の対話では,海洋に関する日インド協力の現状と方向性について,友好的な雰囲気の中で,有益な意見交換が行われた。両国が海洋問題に対して強い問題意識と共通の関心を有しており,海洋が国際社会にとって極めて重要な「公共財」であり,国際法に基づく自由を確保していくことが重要であることが確認された。
- 両国の出席者は,本件対話が海洋分野における日インド協力を更に発展させていく上で有意義であるとの評価で一致し,両国の外交ルートを通じて第2回対話の日程を調整していくこととした。
- 各国・地域情勢