欧州(NIS諸国を含む)

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日・ハンガリー協力フォーラム・
議論の概要と成果(仮訳)

平成19年11月
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1.第1回会合(2005年11月、於:ブダペスト)

(1)両国委員は、(イ)経済・社会モデル、(ロ)R&D、科学技術、(ハ)外交・安全保障、(ニ)観光、及び(ホ)文化の各分野における日・ハンガリー協力の具体策につきアイデアを出し合った。

(2)両国委員は、日、ハンガリーそれぞれが目下の課題を踏まえていかなる経済・社会モデルを受け入れるべきか意見を交換した。

(3)両国委員は、ハンガリーの知的資源を日・ハンガリー関係で活用すべきこと、R&D、IT、ベンチャー等の分野での協力の可能性を指摘した。日本企業によるハンガリー人技術者のインターンシップ受け入れの例が紹介され、ハンガリー学生に対するスカラーシップの意義を確認。ハンガリーの大学、研究機関と日本企業との産学協力の意義を確認した。

(4)日本側よりアジア太平洋における外交・安全保障情勢について説明し、意見交換を実施した。

(5)観光その他あらゆる分野における両国関係深化のため定期直行便開設の重要性が認識された。

(6)日・ハンガリー双方による各々の文化紹介の重要性が認識された。

(7)ハンガリーでの日本語教育の重要性並びにその現状と課題が認識された。

2.第2回会合(2006年11月、於:東京)

(1)第1回会合の各セッションで出された各種アイデアの中から、実現可能なものを取捨選択し、今後実施すべき事項をまとめるための議論が行われた。

(2)第1回会合の議論でのフォローアップ事項であるインターンシップ、スカラーシップに関し、本フォーラムの具体的成果として、住友化学によるハンガリーのブダペスト工科大学、パンノニア大学(旧ベスプレーム大学)の2つの大学に対する奨学金設置が紹介された。また、ハンガリー・ビジネスマンがEUのビジネスマン日本研修プログラム(ETP)を活用し、日本企業で研修を開始するよう希望を表明した。

(3)第1回会合で議論された観光につき、日・ハンガリー両国国民の相互理解を深める基盤であるとの意見で一致した。また、具体的取組として日・ハンガリー間チャーター便運行、官民によるV4との観光協力強化の取り組み及び、ブダペストで開催された国際観光見本市への日本ブース出展が紹介された。

(4)第1回会合の議論でのフォローアップ事項である本フォーラムによる事業として、ハンガリーにおける(イ)日本語教師の活動支援、(ロ)日本語教科書作成及び(ハ)日本語書籍整備からなる「日本語教育促進事業」を実施することが確認された。

(5)第1回会合で議論された両国夫々の文化紹介に関し、日本でハンガリー研究を行っている大学が協力してバーチャルのハンガリー文化センターを立ち上げ、ハンガリーに関心を有する者がハンガリー関連情報に簡単にアクセス出来る環境を構築するといったアイデアが示された。

(6)また、2009年日・ハンガリー国交樹立140周年、外交関係50周年の機会に、良好な両国間関係の節目を象徴する何らかの記念事業が行われることを期待するとの意見が出された。

3.第3回会合(2007年11月、於:ブダペスト)

(1)第2回会合において今後実施すべき事項とされた各事項の具体化の状況及び課題を確認し、今後の日・ハンガリー関係に関する提言をまとめた。

(2)両国委員は欧州委員会の2007年の欧州ビジネスマン日本研修応募に3名のハンガリー人ビジネスマンが合格したことを歓迎した。

(3)さまざまな分野でハンガリー企業と日系企業とのマッチメーキングを進めるため、ジェトロが2009年3月までにブダペストでハンガリー関係機関の協力により部品調達商談会および対日系企業取引セミナーを開催することとなったこと、加えて、ジェトロは同機構のウェブサイトを利用してバーチャルなマッチメーキングの機会を日・ハンガリー企業に提供することを検討中であることが紹介された。さらに、日本経済団体連合会に対して、上記商談会の時期も考慮してブダペストにミッションを派遣し、特にIT関連産業等のマッチメーキングに協力することを要請したところ、同連合会より具体的に検討する旨の回答を得たことが紹介された。

(4)本フォーラムによる「日本語教育促進事業」のうち、日本語教師の活動支援の一部が既に開始されていることが紹介された。

(5)第2回会合で示されたアイデアの実現として、北海道大学スラブ研究センター、在京ハンガリー大使館、住友化学、城西大学、日・ハンガリー友好協会が協力して、東京に「ハンガリー文化センター」を開設したことが紹介された。

(6)2009年日・ハンガリー国交樹立140周年、外交関係50周年の機会に、良好な両国間関係の節目を象徴する何らかの記念事業が行われることへの期待と、協力フォーラムの終了後も2009年周年を目指したイニシアティブに関心が払われることが表明された。エリザベート橋ライトアップ計画がその好例として挙げられた。

(7)2009年周年を記念するNHK、ハンガリーテレビ(MTV)による記念番組作成への期待が表明された。これについて「NHKとしては、ハンガリーの社会や歴史には関心を持っている。2009年の「ヨーロッパ・ピクニック」20周年の記念行事を軸にした番組制作(放送)についても関心があり、今後検討していく」との説明があったことが紹介された。

(8)日・ハンガリー双方の委員は、協力フォーラムとして両国首相へ提言を行い、その3年に及ぶ任期を終了した後も、日本語教育促進事業、ジェトロによるプロジェクト、及びNHK、ハンガリーテレビ(MTV)による記念番組作成など、フォーラムの諸提言と成果が、適切に実施されることを見届けるために、相互に可能な範囲内で引き続き連絡を取り合い、協力し合っていくことに合意した。

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