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ヴァシャッゼ・グルジア外相の訪日(概要と評価)

平成21年3月12日

1.訪問概要

 3月9~12日、ヴァシャッゼ・グルジア外務大臣及び令夫人は、外務省賓客として日本を訪問しました。日本滞在中、ヴァシャッゼ外相は、10日、中曽根外務大臣との外相会談を行ったほか、西村外務大臣政務官による表敬、日・グルジア経済委員会との懇談会、各種マスメディアによるインタビュー、歌舞伎鑑賞等を行いました。

2.外相会談の主要点

 3月10日、中曽根外務大臣とヴァシャッゼ外相は、二国間関係及び国際情勢につき意見交換を行い、会談終了後に「日・グルジア外相会談に関する共同プレス発表」を発出しました。

(1)会談冒頭、中曽根大臣より、本年1月のトビリシにおける日本大使館の開設につき言及し、昨年8月の南オセチアを巡る紛争後のグルジアの復興及び改革努力を引き続き支援していく我が国の方針を説明したところ、ヴァシャッゼ外相より、これまでの我が国による経済協力への高い評価が示されるとともに、紛争後の我が国による支援に対する謝意が表明されました。

(2)両外相は、両国間の良好な政治・経済関係につき互いに高く評価し、ヴァシャッゼ外相は、グルジアにおける経済改革努力につき説明するとともに、インフラ整備等で日本の協力を得たい旨述べました。

(3)ヴァシャッゼ外相は、日本と文化、科学技術の分野でも協力していきたいと述べるとともに、両国外務省による定期的な政務協議の実施を提案し、中曽根大臣よりこれを歓迎しました。

(4)両外相は、「GUAM+日本」の枠組における対話の進展を評価し、今後の協力の継続を支持しました。

(5)昨年8月の紛争後のグルジア情勢に関して、中曽根大臣より、グルジアの領土保全及び主権の原則に基づく平和的解決を支持する我が国の立場を改めて表明しました。これに対し、ヴァシャッゼ外相は、昨年10月のブリュッセルにおける支援国会合において我が国が表明した最大2億ドルの支援に対する謝意を表すとともに、紛争当初からの日本の一貫した支持に改めて謝意を表しました。

(6)両外相は、国連安全保障理事会における常任・非常任双方議席の拡大を含む改革の早期実現の必要性につき一致し、ヴァシャッゼ外相より、日本の安保理常任理事国入りに対する支持が表明されました。

3.今次訪問の評価

 ヴァシャッゼ外相の今次訪日は、昨年8月の紛争以来初のグルジアから我が国への要人の公式訪問であり、グルジア及び同国を巡る情勢について意見交換を行う中で、改めて、グルジアの復興・改革努力を支援していく我が国の方針と領土保全の原則に基づいた平和的解決を支持する我が国の一貫した立場を表明し、両国関係の強化を図る上で、有意義でした。

 また、「GUAM+日本」の枠組みにおける協力を含め、両国関係が大変良好であることを確認するとともに、両国外務省による定期的な政務協議を実施することが、双方で合意されました。

 さらに、国連安保理改革の必要性及び同改革における双方の協力について、確認することができました。

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