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日仏外相戦略対話(概要)
平成24年1月13日
1月13日(金曜日),玄葉外務大臣は,12時30分頃から,来日したアラン・ジュペ・フランス共和国外務・欧州問題大臣(H.E. Mr. Alain Juppé, Minister of State and Minister of Foreign and European Affairs of the French Republic)と飯倉公館において第1回日仏外相戦略対話を行ったところ,概要は以下のとおり。
(注:日仏外相戦略対話は,2011年5月の菅総理(当時)とサルコジ大統領の首脳会談(於:パリ)の際に立ち上げにつき一致したもの。)
- 冒頭,玄葉大臣より,ジュペ外相の訪日を歓迎するとともに,東日本大震災でのフランスからのお見舞い,連帯表明,支援に改めて感謝の意を伝達。本日は戦略対話に相応しく,地域やグローバルな問題について深く掘り下げた率直な意見交換を行いたいと発言。これに対し,ジュペ外相から,震災に際しての日本人の勇気と品格にあらためて敬意を表すると述べるとともに,玄葉大臣と外相戦略対話を立ち上げることができ喜んでいる旨発言があった。
- 両大臣は,世界情勢に関する両国の戦略観,外交・安全保障政策の優先事項・基本方針などにつき意見交換を行い,国際社会が現在大きな変革期を迎えている中で,基本的価値と利害を共有する戦略的パートナーである日本とフランスが,価値(人権・民主主義)を重視しつつ,現実主義に立ち世界の繁栄と安全保障に貢献していくことで一致した。
- また両大臣は,地域情勢として,特に,以下の諸点で認識が一致した。
(1)北朝鮮:金正日国防委員長の死去を受け,拉致問題を含め,連携を強化
(2)イラン:国際社会の連携と効果的な制裁および原油価格の安定の必要性
(3)ミャンマー:民主化の流れを国際社会として後押
- その他,両大臣は以下の諸点でも認識が一致した。
(1)経済成長の観点から,日EU・EPA交渉の重要性
(2)原子力・エネルギー分野での日仏協力の継続・強化
(3)ユーロ危機を含め,世界経済の安定と成長のために貢献
(4)国連安保理改革の早期実現の重要性と協力の継続
- 引き続き昼食会では,積み残した議題であるアフガニスタン問題等について議論。また日本とフランスの文化交流の重要性についても意見を交わした。