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平成20年7月2日
7月2日(水曜日)、16時10分から約25分間、総理官邸において、福田康夫総理は、「平和と繁栄の回廊」構想第3回4者協議閣僚級会合に出席する4閣僚(含む高村外務大臣)の表敬を受けたところ、その概要以下のとおり。なお、4者協議閣僚級会合は、福田総理表敬後に都内で開催された。
(1)アブダッラー・パレスチナ自治政府計画庁長官より、「回廊」構想は中東和平交渉の環境作りという意味でも非常に重要であり、同構想の成功のためには全ての関係国、特にイスラエルの協力が不可欠とした上で、成功のための条件としては、十分かつ安価な土地及び良いアクセスの確保が挙げられると述べるとともに、民間部門の役割の重要性を強調した。また、同長官はパレスチナに対する日本のこれまでの支援に感謝した。
(2)エズラ・イスラエル環境保護相より、3者の代表がこのような形で日本に集まるということは数年前には考えられなかった、本会合の開催は今後の和平プロセスの良い模範になると思うと述べるとともに、日本の中東への貢献は非常に重要であると評価した上で、イスラエルとしては、日本やヨルダンとも協力しつつ、パレスチナの開発や人々の生活の向上のために必要なことは何でも積極的に取り組んでいきたい、特に環境問題には国境がないので協力を更に進めていきたいと述べた。
(3)バシール・ヨルダン外相より、日本の協力は重要であり、中東和平プロセスへの日本の関与は、中東地域にとって不可欠であると日本の役割を高く評価するとともに、「回廊」構想だけではなく、これまでのヨルダンに対する日本の支援について感謝の意を表した。
(参考)「平和と繁栄の回廊」構想
将来のイスラエル・パレスチナの共存共栄に向け、人々に信頼をもたらし、希望を与える日本の中長期的取組。ヨルダン川西岸に農産業団地を建設するとともに、ヨルダンを通り湾岸諸国等に向けた物流を促進することで、民間セクターの活性化に基づくパレスチナ経済自立化に寄与することがねらい。この構想を、日本のODAも活用しつつ、日本に加え、イスラエル、パレスチナ、ヨルダン間の地域協力を通じて推進する。