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日中外相会談(概要)

平成21年6月7日

(写真)


 中曽根外務大臣は、7日17時35分から約55分間、第二回日中ハイレベル経済対話参加のために訪日中の楊 潔チ外交部長との間で会談を行った。

1.日中関係全般

(1)日中関係総論

 双方から、本年もハイレベルでの意思疎通が不断に行われ、特に麻生総理の訪中が多くの成果を上げたことを評価し、本年後半も引き続き、この良い関係を保ち、ハイレベルでの信頼関係を国民レベルに拡大していくことが必要である点で一致した。

(2)東シナ海資源開発

 中曽根大臣から、昨年の合意から間もなく一年が経過するが進展が得られておらず、早期に国際約束締結交渉を開始させることが必要である旨指摘。楊部長からは、合意は日中戦略的互恵関係の重要な進展であり、双方にとって利益である、引き続き、事務レベルで接触を維持したい旨述べた。

(3)日中人権対話の開催

 第5回日中人権対話を7月前半に開催することで一致。率直な意見交換を通じて、実りある対話としていくことを確認。

(4)日中韓協力

 日中韓協力10周年の本年、中国が主催する同会議の成功に向け、緊密に協力していくことで改めて一致。

2.北朝鮮

 中曽根大臣から、北朝鮮の核・ミサイル問題は、我が国の安全にとり重大な脅威であるとともに、北東アジアの平和と安全を脅かすものであり、安保理は北朝鮮に対し、核実験は容認できないことをしっかりと理解させる強い内容の決議を速やかに採択しなければならない、これができなければ、安保理の権威は傷つくし、北朝鮮に対して誤ったメッセージを送ることとなる旨指摘した。さらに、中曽根大臣から、北東アジアの平和と安定を維持することは、各国共通の目標であり、そのためには、安保理決議を無視した北朝鮮の挑発行為を今ここで止めることが必要であり、地域の大国であり、北朝鮮と政治・経済面の関係が強い中国の果たす役割は大きい旨指摘した。

 楊部長からは、中国側の立場は極めて明確である、即ち、北朝鮮による核実験や核保有には断固反対するというものであり、この点は、先般外交部の声明でも発表したところである、同時に中国としては、朝鮮半島及び北東アジアの平和と安定を維持することも非常に重要であり、できるだけ早期に、適度でバランスの取れた決議を採択することに賛同する旨述べた。

 また、双方は、ニューヨークの代表部の間で緊密な意思疎通を維持、強化していくことで一致した。

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