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2008日中青少年友好交流年 中国青年代表団第2陣の訪日

平成20年7月

 7月23日(水曜日)から30日(水曜日)にかけて、日中青少年友好交流年事業の一環として訪日した中国青年代表団第2陣に関する各行事の概要は以下の通り。

1.歓迎レセプション

 (23日(水曜日)18時00分~ 於:東京プリンスホテル)

 中国青年代表団第2陣が訪日した23日(水曜日)の夜、東京プリンスホテルにて代表団に対する歓迎レセプションが開催されました。

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    〔代表団の北京大学の学生たち〕

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    〔高島外務省参与の挨拶〕

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    〔日本側のパフォーマンス〕

(1)冒頭、谷野作太郎日中友好会館副会長より、「今回の青年交流が充実したものとなり、日本の青年との末永い友情を築いて欲しい」との挨拶が行われました。

(2)次に、倪健訪日団総団長(中華全国青年連合会主席助理)より、「今回の訪日により、日中の相互理解を含め、何世代にもわたる日中両国の友好関係を継続し、よりよい明日へ邁進することを願う」との挨拶が行われました。

(3)次に、高島肇久外務省参与より訪日団に対し、「今回の訪日を通じて、自身の専門分野への理解を掘り下げるとともに、日本の社会、歴史、文化等様々な分野における取り組みを幅広く理解し、日中相互の理解を深めて欲しい」との挨拶が行われました。

 レセプションでは、出席者同士が親密に話し合い交流を深めました。最後には日本の大学生が尺八等の演奏を披露し、代表団の一人一人が日本の伝統音楽に熱心に耳を傾ける様子が見受けられました。

2.日中平和友好条約記念シンポジウム

 (28日(月曜日)14時15分~ 於:国立オリンピック記念青少年総合センター)

 28日(月曜日)午後、日中平和友好条約30周年記念シンポジウム「日中の『戦略的互恵関係』の構築のために両国青年が果たす役割」が開催されました。概要は以下のとおり。(会場には中国青年代表団約300名及び、日本の大学生約100名が出席しました)。

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 今回のシンポジウムは、石川好新日中友好21世紀委員会委員の司会のもとで執り行われました。

(1)冒頭、谷野作太郎日中友好会館副会長より、「今回のシンポジウムでは、日中の交流の足跡を包括的に振り返るとともに、両国がそれぞれ様々な新しい問題を抱える中で、どのようにアジア及び世界に貢献していくか議論を深めていきたい」との挨拶が行われました。

(2)次に、高島肇久外務省参与が福田康夫内閣総理大臣からの「本シンポジウムで両国の青年が活発に議論を行い、友情を深め、日中両国の未来のために積極的に提言を行うことを期待する」旨のメッセージを代読しました。

(3)次に、環境・省エネルギー、防災、経済・ビジネス、ポップス・アニメ等現代文化交流、青少年交流、日中関係の計6分野にわたる基調発表が行われました。
 四川省大地震の際に、国際緊急援助隊医療チームのメンバーとして活躍された金子真幾子さんからは、「今回の活動を通じて、日本国民の気持ちが中国に伝わるとともに、中国国民の感謝の気持ちも日本に伝わり、日中の理解が深まった。今回のように、お互いを思いやる心を忘れなければ、お互い良い関係を築けると思う」との旨の提言がなされました。
 また、北京大学で日本語を学ぶ学生からは、「正しい歴史観を持ちつつ、不信感や先入観を捨てて、広い視野と度量を持ち、理性的な態度で相手を受け入れることが大切。青春の力がみなぎった友情を共に築いていこう」との提言がなされました。

(4)続いて、日本側コメンテーターより、「日中平和友好条約から30年経って、ようやくこれだけ多くの青少年の交流ができるようになった。日中平和友好条約の意味するレベルにようやく到達したといえる。人間の付き合いは自然にできるものではない。友好関係の構築は、皆さんがどれだけ努力し、関心を持ち、行動をするかにかかっている。」旨の発言がありました。

(5)その後、フロアとの意見交換が行われ、メディアや、科学技術における日中協力等について、活発な意見交換が行われました。

3.日中平和友好条約記念シンポジウム 記念レセプション

 (28日(月曜日)18時00分~ 於:ホテルニューオータニ)

 28日(月曜日)、日中平和友好条約記念シンポジウム終了後、ホテルニューオータニにて、記念レセプションが開催されました。今回は、中国青年代表団第2陣のほか、シンポジウムに参加した日本の大学生等も参加し、総勢500人を超える盛大なレセプションになりました。概要は以下の通り。

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(1)冒頭、村上立躬日中友好会館理事長より、「日中間には、二国間にとどまらず世界に果たすべき役割がある。今回は、日中青年が一同に会する大変良い機会であり、この成果をそれぞれの分野で活用して欲しい」旨の挨拶を行いました。

(2)続いて、倪健訪日団総団長(中華全国青年連合会主席助理)より、「シンポジウムでも学んだように、日中両国は同じ問題に直面している。そして、このような問題を解決するには、青少年の参加も不可欠である。今回の訪日及びシンポジウムをきっかけに、日中両国の相互理解を深め、友好関係を推進するための新たな貢献をしていこう」との挨拶を行いました。

(3)次に、崔天凱・中華人民共和国駐日本国大使より、「これから先の30年も日中両国はより大きな発展を遂げると信じている。引き続き、皆さんが日中友好へ向かって努力していくことを期待している」との挨拶を行いました。

(4)更に、高村正彦外務大臣より、「今回のシンポジウムでは、多くの日中青少年が幅広い分野において対話を行い、活発な提言を行った。そして、白熱した議論が展開された。これらは、直接対話、共通の利益拡大、人の輪のさらなる発展という3点から非常に時宜を得た有意義なフォーラムであると考えている」との挨拶があり、乾杯の発声を行いました。

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    〔北京大学の学生による舞踏〕

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    〔北京大学の合唱団〕

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    〔阿波踊りに参加する代表団〕

(5)歓談の後、中国側、日本側それぞれがパフォーマンスを行いました。まず中国側は、北京大学の学生より、孔雀をモチーフにした衣装で優美な踊りが披露されました。また、北京大学の合唱団より、童謡「赤とんぼ」を含め2曲が披露されました。一方、日本側は阿波踊りを披露し、会場内の大勢の日中両青年が踊りに参加しました。

4.震災孤児の小野寺副大臣表敬

 (29日(火曜日)16時30分~ 於:外務省)

 29日午後、四川省大地震による震災孤児等からなる、中国青年代表団第2陣青少年分団31名が、外務省を訪れ、小野寺副大臣を表敬しました。概要は以下の通り。

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    〔小野寺副大臣の挨拶〕

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    〔挨拶を熱心に聞く震災孤児たち〕

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    〔小野寺副大臣(右)と倪健総団長(左)〕

(1)冒頭、日本側及び中国側の来賓・出席者が紹介されました。今回の表敬には、先般の四川省大地震において活躍した日本の国際緊急援助隊の救助チーム、医療チームからそれぞれ団長、副団長が出席し、震災孤児たちから拍手が送られました。

(2)次に、小野寺副大臣より挨拶を行いました。小野寺副大臣は先ず、四川省大地震において多くの犠牲者が出たこと、そして、今回表敬に訪れた震災孤児たち自身、大変辛い思いをしてきたことに対し心からのお悔やみを述べました。また、震災孤児たちに対し、「皆さんは将来の日中関係を支える主人公である。今回の訪日で得た経験は将来長きにわたり皆さんの財産になると確信している。今回の訪日を立派にやり遂げたことに対し強い誇りと自信を持って帰国して欲しい」旨の挨拶を行いました。

(3)続いて、倪健総団長より挨拶を行いました。倪健総団長は先ず、今回の表敬、訪日に対し尽力した関係者各位に対し、また、四川大地震の際に早急に駆けつけ効果的な活動をした国際緊急援助隊に対し感謝の意を述べました。続いて、「震災孤児たちは今回の訪日を通じて得た自信をもとに今後の困難を克服していくことができるはず、今回我々は日中両政府・日中両国民の長きにわたる友情を確認することができた」旨の挨拶を行いました。

(4)次に、国際緊急援助隊を代表して、小泉崇・国際緊急援助隊救助チーム団長より挨拶を行いました。小泉団長は、震災孤児に対して、「今はまだ皆さんの心は冬のままかもしれない、しかし冬の後には必ず春が来る。困難を乗り越えていって欲しい」旨の挨拶を行いました。

(5)次に、震災孤児を代表して、王鴻宏さんが挨拶を行いました。王さんは先ず、最も危険かつ困難なときに自分たちを助けに来てくれた国際緊急援助隊に対し、心からの感謝の意を述べました。続いて、「今回の訪日で日本への理解を深めることができた、交流した日本の高校生が持っていた元気とパワーを自分たちも受け継いでいきたい」と挨拶を行いました。

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(6)その後、質疑応答の時間が設けられ、多くの震災孤児たちが今回の訪日の感想を述べてくれました。「今回の訪日で、日本に対して今まで持っていた間違ったイメージを改めることができた」、「小さな友好の使者になりたい」などの感想や、「日本の皆さんはとても純朴で温かかった、毎日本当に楽しく過ごすことができた」、「また日本に来たい」、「またこんな風に楽しみたい」などの感想が相次ぎ、震災孤児たちの無邪気な笑顔が見られました。

 最後に、小野寺副大臣より震災孤児に対し、「これからも末永き友人として日本の青年と付き合っていって欲しい」との呼びかけが行われ、表敬は幕を閉じました。

5.中国青年代表団第2陣の小野寺副大臣表敬

 (29日(火曜日)午後17時30分~ 於:外務省)

 29日午後、中国青年代表団第2陣は、外務省を訪れ、小野寺副大臣を表敬しました。概要は以下の通り。

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(1)先ず、小野寺副大臣より、中国青年代表団に対し、「日中両国が様々な国際問題に対しリーダーシップを発揮することこそ、21世紀における日中両国の責務であるとともに世界からの期待であり、その前提として必要不可欠な友好関係の構築に向け、今回のように大勢の中国の青年に訪日していただいたことを大変意義深く感じ、今回の訪日における経験をもとに今後の日中両国の相互理解を深めて欲しい」旨の挨拶を行いました。

(2)次に、中国青年代表団を代表して曽萍江西省青年連合会副主席より、「今回の訪日では、様々な分野の視察により日本の先進的な技術やノウハウを学び、また、ホームステイや日本の青年との交流により素晴らしい思い出がたくさんできるなど、実り多き旅であった」との所感を述べた後、「今後ますます多くの青少年がこの事業に参加し、より深い友好関係を築いていって欲しい」との旨、挨拶を行いました。

(3)続いて北京大学学生2名(中国語による報告者及びその通訳)より、「今回の訪日では、充実した日程のもと、社会、経済、文化など様々な分野の理解を深めることができ、また、日本の青年との交流により友情が生まれ、様々な情報交換をすることができた、日中両国は必ずよきパートナーになれると確信した」との旨、報告が行われました。

(4)最後に質疑応答の時間が設けられ、日中の科学技術における協力関係、太陽エネルギーに対する日本の取り組みについての質問等がなされ、自己の研究に情熱をそそぐ代表団の団員の様子が見受けられました。

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