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日中首脳会談(概要)

平成21年12月18日

 鳩山総理は、気候変動枠組条約第15回締約国会議首脳級会合への出席のために訪問中のデンマーク・コペンハーゲンにおいて、現地時間17日夕方(約40分間)、温家宝国務院総理との間で日中首脳会談を行った(当方:小沢環境大臣、松野官房副長官、福山外務副大臣、増子経済産業副大臣他、先方:楊 潔チ・外交部長、張平・国家発展改革委員会主任、謝伏瞻・国務院研究室主任、解振華・国家発展改革委員会副主任、丘小雄・国務院副秘書長、何亜非・外交部副部長他同席)。

1.日中関係

 鳩山総理より、先日の習近平・国家副主席の訪日が成功したことも例として挙げつつ、こうしたハイレベルの交流により、国民レベルの相互理解と信頼関係が広がることを期待する旨述べた。これに対し、温家宝総理からも賛意が示され、今後とも日中双方はハイレベルの交流を続けていく必要があり、これは、両国民の利益に資する旨述べた。

 加えて、鳩山総理から、温総理の早期訪日、横浜APECでの胡主席の訪日を歓迎する旨述べ、温総理からは謝意が示された。

2.気候変動問題

(1)温家宝総理より、気候変動の分野では、日本は京都議定書誕生の地であり、大きな役割を果たしてきていると認識している、同議定書は極めて重要な文書である、今回のCOP15においては、国連気候変動枠組条約、京都議定書、バリ行動計画の3つの基礎の上に立ち、更に前進をはかっていくものと考えている旨述べた。加えて、温総理より、既に、先進国も途上国も、削減あるいは緩和の約束を表明している点が成果であり、各々の国の目標は、その性格は異なっているものの、会合の成果として書き込むべきである、残された論点は多いが、これまで達成した合意を確認していくことが必要である旨述べた。

 これに対し、鳩山総理から、気候変動の分野においても、日中間で十分連携をはかり協力していきたい、残された時間、この会議の成功のためには両国の協力が重要である旨述べるとともに、京都議定書については、我が国としてもその意義は評価しているが、世界全体の排出量の3割しかカバーしていない点が不十分であり、より大きな枠組みをつくり、先進国、途上国、各々が削減を図っていくことが重要である旨を強調した。

(2)また、温総理から「共通だが差異ある責任」の原則を強調した発言があったことを受け、鳩山総理から、この原則については今後とも尊重していくが、今次会合においては、すべての主要排出国が合意して文書を作ることが重要であり、各国が政治的に最大限努力した削減目標を示すことが重要である旨述べた。最後に、双方は、議長であるラスムセン・デンマーク首相に協力していくことで一致した。

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