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日カンボジア外相会談(概要)

平成21年10月3日

(写真)

 3日午後6時5分(日本時間3日午後8時5分)から約40分間、第2回日メコン外相会議出席のためカンボジア・シアムリアップを訪問中の岡田克也外務大臣は、ハオ・ナムホン・カンボジア副首相兼外相と会談を行ったところ、概要以下のとおりです。

1. 二国間関係全般

(1)ハオ・ナムホン副首相から、岡田大臣のカンボジア訪問を、カンボジアのみならず、メコン5カ国が心より歓迎している、日本がこれまでカンボジアの和平及び社会経済開発において多大な支援を行ってきていることを深く感謝する、日本の支援なくしてカンボジアの発展はないと考えており、引き続き日本からの支援を期待している旨述べました。

(2)岡田大臣から、今般の台風被害への見舞いの言葉を述べた上で、両国間には堅固な信頼関係が築かれている、日本が、カンボジアを最重点国の1つとして、インフラ整備、人材育成等あらゆる面で支援するとの基本的な考え方は鳩山政権でも変わらない旨述べました。

2. 日メコン、日ASEAN協力

(1)ハオ・ナムホン副首相から、カンボジアは、日本との二国間関係のみならず、日メコン、日ASEANという形での協力も重視している、そうした多国間での枠組みの協力はカンボジア自身も大きく裨益するものである、こうした枠組みでの日本の貢献に深く感謝する旨述べました。

(2)岡田大臣から、本日の第2回日メコン外相会議では、お互いに率直な意見交換ができ、日メコン協力の方向性が確認された、カンボジアの主催国としての尽力に感謝する、11月の日メコン首脳会議の成功に向け緊密に協力していきたい旨述べました。

3. クメール・ルージュ(KR)裁判

(1)岡田大臣から、日本は、KR裁判がカンボジアの和平プロセスの総決算として重要なものであると認識しており、引き続き協力をしていきたい、一方で、裁判プロセスの遅れを懸念しており、裁判が遅滞なく実施され、早期に完遂することを期待する旨述べました。

(2)ハオ・ナムホン副首相からは、KR裁判に対する日本のこれまでの支援に感謝する、カンボジア政府としても、KR裁判は正義の実現のために重要である、資金的な問題に加え、被告人の高齢化という問題から、早期に裁判を完遂するために努力している旨述べました。

4. 経済協力

(1)岡田大臣から、地雷及び不発弾除去支援として、新たに約11億円の無償資金協力の実施を予定している、また、NGOと連携した案件も積極的に推進していく旨述べました。

(2)ハオ・ナムホン副首相から、ネアックルンの橋梁はアジア・ハイウェイの一部を構成するものであり、大変重視している、本件橋梁の建設に対する日本政府の取組みに感謝する旨述べたところ、岡田大臣から、本件に関し、本年2月より行われている基本的な設計を行う調査は今月終了する予定である、カンボジア側においては円満な住民移転等の協力をお願いしたい旨述べました。

5. 投資促進

 ハオ・ナムホン副首相から、2007年のフン・セン首相訪日の際に投資協定を署名し、すでに発効した、今後日本からの投資に期待する旨述べたところ、岡田大臣から、投資協定の発効後、カンボジアへの投資に関心を有する日本企業が増えている、実際の投資に結びつけるためカンボジア側の積極的な対応をお願いしたい旨述べました。

6. カンボジアで活動する日本のNGO

 岡田大臣から、多数の日本のNGOが20年来カンボジアで活動し、復興に貢献している、先ほどNGO関係者と懇談した際、NGO側から、現在カンボジア政府が検討しているNGOに係る法制化によってこれまでのように活動ができなくなるのではないかとの不安が示されたところ、是非格段の配慮をお願いしたい旨述べました。これに対し、ハオ・ナムホン副首相から、カンボジアは数多くのNGOを受け入れている、日本のNGOとの間では基本的に問題はなく、仮に困ったことがあればいつでもカンボジア政府に相談して頂きたい旨応じました。

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