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平成20年7月9日
7月9日(水曜日)、福田総理は、G8北海道洞爺湖サミット・アウトリーチ会合に出席したルーラ・ブラジル大統領と19時00分から約30分、首脳会談を行ったところ、概要は以下の通り。
福田総理より、日本人ブラジル移住100周年の機会に訪日されたことを歓迎する、また、皇太子殿下の御訪伯の成功に対するブラジル政府の協力に感謝する旨述べた。さらに福田総理より、これを契機に、ブラジルとの友好協力関係を更に大きく前進させるため協力していきたい旨述べた。これに対しルーラ大統領より、今回のG8サミットアウトリーチ会合は、これまで参加した会合の中でもっとも掘り下げた議論ができた良い会合であった旨述べるとともに、皇太子殿下の御訪問は伯にとり光栄であった旨述べた。
(1)福田総理より、近年、多くの分野で日伯経済関係の緊密化が進んでいる中、特にリオデジャネイロ-サンパウロ間高速鉄道計画について、我が国の新幹線技術がブラジルに導入されれば、両国の協力関係発展の目に見えるシンボルになる旨述べた。これに対しルーラ大統領より、日本方式のデジタルテレビの採用や、新幹線の建設可能性など、日伯経済関係は緊密化を増している、日伯両国の経済補完性や規模を考えると、日伯経済関係はもっと大きな規模であってしかるべきであり、現在進行中の協力関係に一層弾みをつけるためにも総理に訪伯していただきたい旨述べた。
(2)福田総理より、サンパウロ州ビリングス湖流域環境改善計画及びサンタ・カタリーナ州沿岸部衛生改善計画の2案件に対し、合計約206億円(約2億ドル)の円借款を供与する意図があることを表明した。また、福田総理より、衛星画像を利用した森林保全における協力や、日伯パートナーシップ・プログラムを通じたアフリカ開発協力につき述べた。これに対しルーラ大統領より、バイオ燃料の分野での協力が進展している旨述べた。
ルーラ大統領より、日本には多くのブラジル人が居住しており、子弟の教育や社会保障問題の解決に協力願いたい旨述べ、同席していたアモリン外相より、新たに浜松に総領事館を開設する予定である旨述べた。これに対し福田総理より、在日ブラジル人は日本経済や日伯の相互理解に貢献している旨述べるとともに、指摘のあった課題は政府間の作業部会で解決していきたい旨述べた。