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日豪外相会談(概要)

平成20年12月18日

 中曽根大臣は、12月18日(木曜日)、午後6時から約1時間、訪日中のスミス豪外相と会談を行ったところ、概要以下のとおり。

1.二国間関係

(1)安全保障協力

 両大臣は、第2回日豪外務・防衛閣僚協議(「2+2」)の開催を歓迎するとともに、特に、適切な形で両国の秘密情報を共有していくことが重要であるとの認識で一致。そのための枠組み作りを目指して作業を進めていくこととした。

(2)経済関係

 両大臣は、日豪租税条約及び日豪社会保障協定の発効を歓迎。両大臣は、現在進展中の日豪EPA交渉を含め、引き続き日豪経済関係の強化に向けて協力していくことで一致。

(3)人的交流

 中曽根大臣より、豪州での日本語教育への関心の高さを踏まえ、人的交流強化の方途について豪州と相談しつつ検討していきたい旨発言。スミス外相より、ラッド首相や自分自身も教育に関心が高く日本の提案を歓迎したい旨応答した。

2.日米豪戦略対話(TSD)

 両大臣は、アジア太平洋地域に対する米国の関与を確保していくことが地域の平和と安定にとって重要であるとの認識で一致。その観点からTSDは有益な枠組みであり、今後米新政権とも協力し、閣僚及び事務レベルで三か国協力を積み上げていくこととした。

3.地域情勢

(1)太平洋島嶼国

 両大臣は、我が国主催で明年5月に開催する第5回太平洋・島サミットの成功のため協力していくことで一致。また、スミス外相は、日本による同地域、特にソロモン諸島における協力を一層強化していきたいとの姿勢を引き続き歓迎し、協力のあり方について緊密に協議していきたい旨述べた。

(2)北朝鮮

 中曽根大臣より、先般の六者会合の結果について説明。スミス外相より、拉致問題について、引き続き日本の立場を支持している旨の発言があった。また、スミス外相は、検証の問題で進展がない限り、北朝鮮に対するエネルギー支援は行わない旨述べた。

4.捕鯨問題

 両大臣は、二国間及びIWCでの協議を通じ、引き続き捕鯨問題の外交的解決を目指し努力することで一致。また、スミス外相は、危険な妨害活動を非難する旨発言。中曽根大臣より、スミス大臣が危険な妨害行為について自制を求めるメディア・リリースを発出したことを評価した上で、妨害活動の再発防止に向けた豪州の協力を要請したところ、スミス外相より、可能な範囲で緊密に協力したい旨発言があった。

5.その他

(1)両大臣は、核不拡散・核軍縮に関する国際委員会の進展を歓迎。スミス外相より、同国際委員会が、2010年のNPT検討会議に対し有益な貢献となることを期待する旨述べた。

(2)両大臣は、安保理改革の必要性について一致。スミス外相より、引き続き我が国の常任理事国入りを支持する旨発言があった。

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