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日中韓首脳会合の概要

平成15年10月

 10月7日、午前10時55分から約1時間にわたり、インドネシアのバリにて開催された日中韓首脳会合の概要は以下の通り。なお、今回の会合には、日本より小泉総理、中国より温家宝中国国務院総理、韓国より盧武鉉大統領が出席した。

1.日中韓三国間協力の意義

 小泉総理より、今回の会合は韓国・中国が新体制になってから初めての会合であり、日中韓協力のエンジンとして、地域協力の輪を拡大していくべきと述べたのに対し、中国より、中国の新指導部は日中韓協議を支持しており、この協議は、東アジア地域の安定のために重要である旨述べた。また小泉総理からは、この地域には不安定要因はあるものの潜在力もあり、協力関係を緊密にしていくことが重要であることを指摘した。

2.繁栄のための協力

 小泉総理から、三国間の経済関係は活発化しており、その深化は東アジア全体にとり重要であるとの認識を示した上で、日中韓投資協定のための共同研究の立ち上げを提案した他、知的財産権、アンチダンピング等のルールの強化、及び第3世代携帯電話など情報通信分野での協力を進めたい旨発言。

 中国からは、SARSに関する協力が衛生面での協力という新分野を開拓したと述べた他、日中韓FTAの研究促進、物流、検疫、品質管理、ビザ発給等の分野における協力を推進したい等の発言があった。

 韓国からは、FTAを専門家間で先に検討することは良いとの反応があった他、日本提案の情報通信及び投資に関する協力への関心が示され、エネルギー、物流、ビザ、検疫に関する協力を推進したい等の発言があった。

3.安定のための協力

(1)小泉総理から以下の点を発言。
朝鮮半島の非核化は不可欠。北朝鮮の核開発は容認できない。拉致問題を含め朝鮮半島を巡る諸問題の包括的解決を目指す。今後とも日朝平壌宣言に従い、核やミサイル問題をはじめとする安全保障上の問題及び拉致問題等を解決して正常化を実現する考えに変わりはない。中国の六者会合の開催の努力に感謝する。拉致問題の解決に中韓両国の理解と協力を引き続き期待する。

(2)中国から以下の点を発言。
朝鮮半島の恒久的安定が重要であり、中国も非核化に努力したい。六者会合についても更にコンセンサスが得られるような基礎作りを行いたい。

(3)韓国から以下の点を発言。
朝鮮半島の平和・繁栄のための日中の努力に感謝する。中国の六者会合に感謝したい。

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