11月20日(火曜日)午前9時20分頃から午前11時20分頃(現地時間)までASEANグローバル・ダイヤログが開催され、国際金融機関等の代表者及び野田総理を含むEAS参加国の代表が出席したところ、概要以下のとおり(議長:フン・セン・カンボジア首相)。
1.ASEANグローバル・ダイヤログは、ASEAN事務局とカンボジアのイニシアティブによるものであり、ADB、WTO、UNCTAD、IMF、世銀といった国際機関とEAS参加国18カ国の代表者が招待されて開催された(国際機関の出席者:黒田ADB総裁、ラミーWTO事務局長、スパチャイUNCTAD事務局長、篠原IMF副専務理事、スリ世界銀行専務理事)。
2.冒頭、各国際機関の代表から、各々の機関のASEAN及び東アジアの経済、金融貿易等についての取組等について紹介があった。
3.野田総理からは、ASEAN連結性強化支援、地域の金融協力、経済・貿易分野の協力等、国際機関と連携した対ASEAN協力について概要以下のとおり発言した。
(1)ASEAN連結性強化支援
我が国のASEAN地域におけるインフラ整備や人材育成など支援や民間投資がASEAN地域の成長の土台となり、地域の連結性強化の基盤となっている。
我が国は、ASEAN連結性の向上、域内の格差是正をはじめとするメコン地域の発展のため、関係国、国際機関等様々な枠組みとの連携を引き続き重視している。一方、メコン地域開発を取り巻く多くの国際的枠組みをより効果的、効率的なものにしていくため、関係国・国際機関の連絡を良くすることにより取組の重複や乱立を避ける必要がある。
(2)金融分野での協力
我が国は、ASEAN+3の枠組みでチェンマイ・イニシアティブの強化を実現した。かかる地域の取組とIMFの協力の拡大は、金融セーフティ・ネットの強化にとって重要であり、一層の連携強化を期待する。
(3)経済・貿易分野での協力
ASEANの競争力を高めるため、WTOを中心とする多角的貿易体制の維持とアジア太平洋地域における広域経済連携などの取組が重要であり、我が国も、ASEANを含む各国・地域との二国間・多国間の経済連携を戦略的かつ多角的に推進していく。
4.ASEAN諸国からは、WTOドーハラウンドの推進と、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)等の地域経済連携の重要性、保護主義圧力の排除の重要性、国際機関間、各国の連携の強化の必要性等について発言があった。