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平成19年11月14日
11月12日(月曜日)及び13日(火曜日)アルジェリアにおいて第9回アフリカ・パートナーシップ・フォーラム(APF)が開催されたところ、その概要以下のとおりです。
(注)APFとは、2003年のエビアン・サミット議長総括に基づいて発足したアフリカ開発に関する国際的フォーラム。2003年11月に第1回会合が開催され、以後年2回開催。
ヴィチョレク=ツォイル独開発担当大臣、メッサエール・アルジェリア・マグレブ・アフリカ担当大臣、アクワシ・ガーナ外務・地域統合・NEPAD担当相、ブーテフリカ・アルジェリア大統領(A)、ケーラー独大統領(B)、ピン・ガボン副首相兼外相他、G8、G8以外の主要なOECD加盟国及びNEPAD運営委員会メンバー国の首脳代表他、8つの地域経済共同体、国際機関等から100名以上が参加。我が国からは、小野寺外務副大臣及び目賀田アフリカ審議官(アフリカ問題首脳個人代表(APR))他が出席。なお、冒頭、(A)と国賓として訪問中の(B)が歓迎スピーチを行った。
日付 | 日程 |
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11月12日(月曜日) | 開会式 第一セッション:開発におけるガバナンス 第二セッション:開発に向けたパートナーシップ メデルチ・アルジェリア外相主催公式夕食会 |
11月13日(火曜日) | 第二セッション:開発に向けたパートナーシップ(続き) 最終セッション:取りまとめと議長総括 共同議長記者会見 |
(1)「第一セッション:開発におけるガバナンス」では、アフリカにおいてガバナンスが向上しつつあること、開発とガバナンスが不可分であるとの認識が多くの関係者に共有された。特に、アフリカ・ピア・レビューメカニズム(APRM)の役割の重要性について活発な意見交換が行われ、APRMについてのアフリカ自身の取り組みが推奨されると同時に、レビューを行うための体制作り及びAPRMから得られる国家行動計画の実施のために開発パートナーの支援が求められた。平和と安全については、アフリカ平和安全保障アーキテクチャー等本分野におけるAUの取り組み等が歓迎され、アフリカの平和維持能力の構築についてさらなる支援が要請された。この他、政治的ガバナンス及び法の支配、汚職の撤廃等を含む経済的ガバナンスの強化とパートナー側の協力のあり方についても議論が行われた。
(2)「第二セッション:開発のためのパートナーシップ」では、MDGs達成のために各種コミットメントの遵守が強調され、進捗状況については、OECD・DAC事務局長よりDACシニアレベル会合等でもモニターすることとなった。また、多くの参加者がインフラと農業の重要性を指摘し、インフラについては、来年日本で開催されるインフラコンソーシアム等を通じた取り組みに期待が表明された。この他、貿易について、アフリカ側からAGOA等の優遇措置の全アフリカへの拡大、補助金等の貿易障壁の撤廃等の要望が出された。投資については、一般的にアフリカにおける投資環境が改善されていること、一次産品加工や製造業分野での一層の投資促進措置が強調された。気候変動については、アフリカは地球温暖化について責任がない一方もっとも大きな被害国であることが強調され、特に適応面での支援に加え、アフリカにおけるエネルギー・アクセスの改善やクリーンエネルギーの利用等についてのドナー側の支援の必要性が議論された。
(3)最終セッションにおいて、我が方から、次回第10回APFを来年の4月7-8日を目処に東京で開催することを発表し、拍手を持って歓迎された。
(1)多くの関係者が一堂に会し、一部政治レベルも交えてアフリカ開発に関わる幅広い問題について、積極的な議論が行われ特にAPRMの評価、重要性、必要な支援について理解が深まったことは双方にとり有意義であった。
(2)我が方からは、小野寺副大臣が出席してガバナンス分野におけるAPRMの重要性を指摘する発言を行った他、我が方は各セッションにおいて積極的に議論に参加した。また、最終セッションにおいては、我が方が第10回APFを主催することを発表し、会場から拍手を持って歓迎されたが、右は、我が国が本会合を重視する姿勢を示すことができたとともに、G8議長国としてハイリゲンダムでのアフリカ問題への取り組みを更に発展させていくことについての各国の高い期待を示すものと考えられる。