
外務省独立行政法人評価委員会
第3回事業効果部会議事概要
1.日時
平成22年6月8日 14時00分~16時00分
2.場所
外務省154会議室
3.出席者
(委員)上野田鶴子委員、勝間靖専門委員、吉本光宏専門委員
(外務省)若林考査・政策評価官、高橋文化交流課首席事務官,他
(国際交流基金)小川日本研究・知的交流部部長兼日米センター事務局長、洲崎文化事業部部長、高鳥日本語事業運営部部長、柄日本語教育支援部部長、平野総務部次長
4.議題
委員関心事項に関するヒアリング
- (1)文化芸術交流事業
- 文化協力事業・造形美術事業・舞台芸術事業におけるアジア諸国との交流実績
- (2)日本研究・知的交流事業
- 海外における日本研究の促進
- 知的交流フェローシッププログラム
- 日米センター助成プログラム
- 海外における日本学術振興会との連携・強化
- 日本研究ネットワーク強化
(3)日本語教育事業
- 日本語教材の自主制作・普及(JF日本語教育スタンダード、E-ラーニング)
- 「JFにほんごネットワーク」(さくらネットワーク)事業
5.議事概要
(1)冒頭、若林考査・政策評価官より、事業効果部会は、「法人の設置目的に沿った事業が効果的に実施されているか、政策的に重要とされる事業が十分に実施されているか」を従来よりもきめ細やかに評価し、業務実績評価の評定に反映させるための枠組みであることを説明した。
(2)国際交流基金から委員関心事項について説明した後、質疑応答が行われた。
- (ア)主な質疑項目
- 文化芸術交流事業の成果測定・評価手法、及び事業への反映
- アジアにおける文化芸術交流事業による日本のプレゼンス拡大を目的とした取組
- 事業選定基準(相手国ニーズと我が国の外交政策上の必要性とのバランス)
- 海外における日本研究の現状
- 日本研究促進のための各種取組(海外の日本研究機関への支援、フェロー・ネットワークの構築)の連携・相乗効果
- 日本研究フェロープログラム、知的交流フェロープログラムの成果概要(参加者リスト、知日層の育成に資する好事例等)
- 研究ネットワーク強化のための取組(研究者ネットワーク強化方策、研究機関・大学との連携戦略)
- さくらネットワークの構築における戦略・方針
- 「日本語スタンダード」やE-ラーニング(ネット上の日本語学習サイト運営)の費用対効果について、評価(教育現場での活用状況・フィードバック等)と今後の改善への取組
- (イ)主な委員コメント
- (文化芸術交流事業)文化芸術交流事業の成果は測定・評価が難しいが、定量的な説明を補うエピソードを伺いたい。また,共同事業のカウンターパートからの意見や,参加者のアンケートの結果を分析し,事業へ反映させることが重要。
- (日本研究・知的交流事業、日本語教育事業)国際交流基金全体の予算が縮小傾向にある中、限られた予算で事業を効果的に実施するためには、ネットワークを複層化し,相乗効果を図ることが重要。ネットワーク構築を戦略的に検討する研究グループを立ち上げてはどうか。
- (日本語教育事業)さくらネットワークの構築を通じた海外拠点の整備について、先進国の文化交流機関の拠点と比較しても脆弱な印象を受ける。日本語学習の拠点作りは、国際交流基金の重要な役割であり、従来の取組の反省点を整理した上で、戦略的に進めるべき。
- (日本語教育事業)E-ラーニングはコストがかかるが効果が測りづらい。ユーザからのフィードバックの把握と活用が必要。