外務本省

第4回援助効果向上に関するハイレベル・フォーラム(概要と評価)

平成23年12月1日

  • (写真)カン・ゾー・ミャンマー国家計画・経済開発副大臣との会談
    カン・ゾー・ミャンマー国家計画・
    経済開発副大臣との会談
  • (写真)南南協力・三角協力サイドイベントでの挨拶
    南南協力・三角協力サイドイベントでの挨拶
  • (写真)会合におけるステートメント
    会合におけるステートメント
  • (写真)シャーUSAID長官との会談
    シャーUSAID長官との会談

 11月29日から12月1日にかけ,韓国釜山において「第4回援助効果向上に関するハイレベル・フォーラム」(HLF4:閣僚級)が開催され,我が国より中野大臣政務官が出席したところ,概要以下のとおり。

1.日程,参加国 

 (1)日程,場所
11月29日(火曜日)~12月1日(木曜日)(於:韓国釜山)
 (2)参加国・国際機関等(計156ヵ国・機関,3500人)
米(クリントン国務長官,シャーUSAID長官),英(ミッチェル国際開発相),仏(ド・ランクール開発担当相),独(ニーベル経済協力・開発相),カナダ,オーストラリア,EU,中国(朱洪商務部国際経貿関係司副司長),国連(パン・ギムン国連事務総長),UNDP(クラーク総裁),OECD(グリア事務総長)。ルワンダ,エチオピア等,開発途上国。その他,今次会合の特徴として民間セクターや市民社会(CSO),議会関係者もメンバーとして参加。

2.会合の評価 

  1. (1) 中国,インド等,急速に影響力を増している新興国の成果文書の承認およびパートナーシップ枠組参画が最終的に確保されたことは,大きな進展であるとして評価。
  2. (2) 他方で,今後の指標作成や民間セクター・CSOも含めた包摂的なパートナーシップに新興国をいかに関与させ一層の取り込みを目指すかなど,大きな課題も残されている。
  3. (3)日本としては,中野大臣政務官の出席を得て,日本が内向きにならず引き続き開かれた復興を行い,援助のコミットメントを守ることを表明。また,アジアの経験(成長,開発の触媒的役割)や三角協力をはじめとする,国際協力における日本の成果をアピール出来た。
     中野政務官のステートメント(PDF)(英文PDF和文PDF
  4. (4) アンタイド化や透明性,カントリーシステム(途上国の制度)の活用に関し,途上国からドナー側への要求は強く,いかに対応するか引き続き問われている。

3.成果文書(PDF)( 英文PDF仮訳PDF主要ポイントPDF

 会合の結果,釜山成果文書に合意したところ,ポイントは以下のとおり。

  1. (1) 国際社会の開発目標を達成するため「主体性の尊重」「成果重視」「幅広いパートナーシップ」「援助の透明性と相互説明責任」などの共通の原則に合意。
  2. (2) 上記の目標を達成するため,「カントリーシステムの活用」「ジェンダー平等化の加速」「アンタイド化の加速」「透明性・予測性の促進」「援助の拡散・断片化の抑制」「脆弱国における持続的開発」等について合意。
  3. (3) 「三角協力・南南協力」「民間セクター」「汚職対策」「気候変動基金」など開発分野での幅広い協力の重要性について確認。
  4. (4) 釜山後のモニタリング体制として,「効果的開発協力のためのグローバル・パートナーシップ」を設置し,モニタリング指標等を今後策定。

4.その他我が国が支持している文書

(1)「官民連携推進に関する共同宣言」(英文)(PDF)PDF
(2)「脆弱国支援に関する新たな取り決め(ニュー・ディール)」(英文)(PDF)PDF
(3)CSO開発効果イスタンブール原則(英文)(PDF)PDF国際枠組(英文)(PDF)PDF

5.二国間会談 

 (1)米国国際開発庁(USAID)長官との会談
中野大臣政務官は,シャー USAID長官と会談。世界の食料安全保障の更なる改善に向け日米の取組をより一層効果的かつ相互補完的なものとしていくために,本分野における具体的な取組について連携していくことで一致,日米の協力方針等を記載した覚書に署名。
 (2) その他二国間会談
中野大臣政務官は,カン・ゾー ミャンマー国家計画・経済開発副大臣,コスティ・マニベ南スーダン財務・経済計画大臣,エンリケ・アルベルト・バンセ モザンビーク外務協力副大臣と,二国間協力関係等について意見交換を行った。また,金韓国外交通商部長官ともあいさつを交わした。
このページのトップへ戻る
目次へ戻る