平成17年8月1日
河井克行外務大臣政務官は、7月13日~7月20日の日程で東部アフリカ諸国(ジブチ及びタンザニア)を訪問したところ、概要と評価以下の通り。
(1)河井政務官よりは、各国要人との会談において、安保理改革、TICADプロセス、経済協力をはじめとする二国間関係強化の三点を中心に、日本の取り組み・立場等を明確に説明。
(2)G8グレンイーグルズ・サミットの直後という時宜を得たタイミングで各国を訪問できたことから、小泉総理が表明したTICAD IV開催、今後5年間のODA事業量の100億ドルの積み増し、対アフリカODA倍増等に対して訪問国側から高い評価と期待が表明された。
(3)安保理改革については、時間をかけて我が国の基本的立場、及びG4とAUの決議案一本化の必要性について説明し、先方から本件に係る理解を得ると共に、今後の対応につき詳細な意見交換を行うことができた。
(4)要人との会談の他、経済協力案件の視察、邦人企業関係者との意見交換等を精力的に行い、我が国が行う経済協力の現場での評価、対アフリカ貿易投資の現状を把握し、今後の対アフリカ協力に活かすことが可能となった。
(イ)約12年ぶりとなる日本政府要人のジブチ訪問。ゲレ大統領(TICAD III 出席)を表敬、ユスフ外相と会談。今回の訪問を機に、更に幅広い分野での二国間関係の強化を確認。
(ロ)先方より、経済協力、過去3回にわたって行われたTICAD、G8グレンイーグルス・サミットでの小泉総理の対アフリカ支援に関する発言に対する高い評価が表明された。
(ハ)安保理改革について、我が国の立場に対する理解と支持を更に深めることができた。先方より、ジブチがAU(アフリカ連合)の中での15ヵ国委員会の一員として、AUとG4との立場がまとまるよう努力することが表明されると共に、安保理改革実現に向け引き続き協議を行っていくことを確認。
(ニ)河井政務官は、我が国が支援を行ったドラレ港、テレビ放送局を視察。
(イ)ムカパ大統領と会談。10月の大統領選挙を機に勇退予定の同大統領の内政外交両面におけるリーダーシップに敬意を表明すると共に、今回の訪問を機に、更に幅広い分野で二国間関係を強化していくことを確認。
(ロ)先方より、TICADプロセスへの評価、幅広い経済協力(水、道路、保健、青年海外協力隊等)への謝意表明があった。
(ハ)安保理改革の現状について詳細を説明すると共に、我が国の立場に対する理解を更に深めることができた。先方より、G4とAUの共通の立場を達成すべく努力していくこととしたい旨の発言があった。
(ニ)人間の安全保障基金案件である「タンザニア北西部における持続的な人間開発を通じた人間の安全保障の強化プロジェクト」実施に際し、タンザニア政府関係者、国連機関関係者と共に記者会見を行った。その模様は地元のテレビ・新聞によって広く報道され、効果的な広報活動を行うことが出来た。
(ホ)我が国の経済協力案件であるマクユニ・ンゴロンゴロ道路及び中学校を視察した他、G8サミットで打ち出した保健分野におけるイニシアティブの一環である蚊帳1千万帳の供与に関連して、アルーシャにあるAtoZ社(蚊帳製造工場)の視察を行った。