外務本省

河井外務大臣政務官のブータン及びネパール訪問
(結果概要)

平成17年6月14日

 河井外務大臣政務官は、6月10日~6月13日の日程で、ブータン及びネパールを訪問したところ、概要以下のとおり。

I. ブータン訪問

1.河井政務官は、ワンチュク国王拝謁並びにジンバ首相兼通産相、ワンチュク外相及びノルブ蔵相との会談を行った。なお、今次訪問は、日本政府の一員としては初の政治レベルでの訪問であり、ブータン側から手厚い歓迎を受けた。

(1)ワンチュク国王拝謁においては、国王から、これまでの日本の支援に対する謝意が表明されるとともに、憲法案起草を始めとするブータンにおける民主化に向けた取組に関する説明、国連・安保理改革、北朝鮮情勢を始めとする東アジア情勢などに話が及んだ。

 河井政務官からは、(イ)国王が提唱した国民総幸福量(GNH : Gross National Happiness)との考えに関するシンポジウムを日本で開催すること、(ロ)ブータンにおける民主化を支援するため、ブータンからふさわしい人物を招聘する用意があること、(ハ)日本とブータンは来年2006年に外交関係樹立20周年を迎えるので、これを意義深いものとするべく、記念行事について両国で知恵を出し合っていきたいこと、を提案した。これに対し、国王は賛意を示した。

(2)ワンチュク外相との会談においては、国連・安保理改革を中心に意見交換を行い、先方からは、ブータンは安保理改革に関するG4の枠組み決議案の共同提案国になるとの趣旨を、町村外相宛の書簡をもって明らかにした。

(3)ジンバ首相兼通産相、ノルブ蔵相との会談においては、主に経済協力につき意見交換が行われた。

2.河井政務官は、リンチェン・クンペン小学校、ブータン国営放送(BBS)、農業機械化センター(AMC)などを視察し、ブータン社会の現状につき説明を受けるとともに、これら施設で活躍しているJICA専門家をねぎらった。また、在留邦人との懇談を行うとともに現地報道機関からインタビューを受けた。

II. ネパール訪問

1.河井政務官は、ギャネンドラ国王拝謁並びにギリ内閣副議長及びビスタ内閣副議長との会談を行った。

(1)ギャネンドラ国王拝謁においては、国連・安保理改革について、先方から、日本の立場を大変前向きに検討するとの反応があるとともに、ネパール情勢については、政務官から、民主主義に向けた進展を働きかけた。

(2)ギリ及びビスタ両内閣副議長との会談では、政務官から、国連・安保理改革について、G4の枠組み決議案につき詳細な説明を行いつつ、ネパール政府が共同提案国となることを要請するとともに、ネパール情勢について、政務官から、民主主義に向けた進展を働きかけた。

2.河井政務官は、我が国からJICA専門家として派遣されている方が勤務している、カンティ小児病院、自然災害軽減支援プロジェクト・フォローアップ施設を視察した。また、在留邦人及び現地報道関係者との懇談を行った。

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