
金田副大臣の沖縄訪問(概要)
平成18年3月12日
1.日程
- 3月12日(日曜日)
- 羽田発那覇着
国立沖縄戦没者墓苑での献花、平和の礎視察
普天間飛行場視察
普天間飛行場代替施設の建設予定地視察
嘉手納飛行場視察
稲嶺沖縄県知事との懇談
大使交代レセプション
那覇発羽田着
2.地元関係者との意見交換
(1)稲嶺沖縄県知事との懇談
(イ)稲嶺知事より、概要以下のとおり述べた。
- 沖縄の問題は点ではなく、線や面として捉える必要がある。それは、戦後61年、復帰後34年という時間の中に様々な経緯や心情が内包されているからである。
- 県は、日米安保体制の重要性を認識する立場である。沖縄が果たす役割の大きさを考えれば、県が安保体制に背を向けることは好ましくない。
- 在日米軍再編には、嘉手納飛行場の訓練移転や在沖海兵隊のグアムへの移転など評価できる要素もあるが、普天間代替施設の移設先に関しては、これまでの積み重ねを踏まえておらず、容認できないとの立場に変更はない。
- 本年10月の第4回「世界ウチナーンチュ大会」の開催など横のつながりを強める国際交流の機会があり、外務省の協力をお願いしたい。
(ロ)これに対し、金田副大臣からは、概要以下のとおり述べた。
- 12年前に大蔵省(当時)主計官として沖縄開発庁の予算を担当していた頃以来の公務での沖縄出張である。その間、かなりの発展を果たされ、心強い。
- 普天間飛行場、嘉手納飛行場、キャンプ・シュワブなど、本日の視察を通じ、米軍施設・区域の集中による沖縄県民の負担の現場を見ることができた。
- 副大臣就任以来、日米安保体制と在日米軍の重要性を再認識している。一方で、日米安保体制の円滑な運営のためにも、沖縄の負担軽減が日本外交の重要課題であることも痛感している。抑止力の維持と沖縄県民の負担軽減という2つの観点があり、在日米軍の兵力態勢の再編もこのような姿勢で検討してきたもの。今回の訪問も踏まえ、負担軽減に引き続き努力する考え。
- 同時に、外務省として、本年5月に予定されている「太平洋・島サミット」など、沖縄の地理的特性を活かした国際交流・国際協力の推進においても協力したい。
(2)メディーナ四軍調整官代理との意見交換
金田副大臣より、地域の安全保障のための日米安保体制及びその中での在沖米軍の果たす役割の重要性を指摘しつつ、米軍関連事件事故の発生の防止の重要性等につき言及し、意見交換を行った。