外務本省

福山外務副大臣の米国訪問
(概要)

平成21年10月

 10月21日から24日にかけて、福山哲郎外務副大臣は米国(ワシントンDC及びニューヨーク)を訪問したところ、概要は以下のとおりです。

1. ワシントンDC(21日及び23日)

 主に気候変動問題について、米行政府(スターン気候変動特使、オテロ国務次官(地球規模問題担当)、キャンベル国務次官補、シャンボー大統領府経済諮問委員会上級エコノミスト)、米議会(クロブシャー上院環境・公共事業委員、ワックスマン下院エネルギー・商業委員長、マーキー下院エネルギー環境委員会小委員長)、シンクタンク(戦略国際問題研究所(CSIS)~、Center for Clean Air Policy (CCAP)、地球規模の気候変動に関するピュー・センター、クライメート・アドヴァイザーズ)、米産業界(米国気候行動パートナーシップ(USCAP))等の関係者と幅広く意見交換を行いました。
 福山副大臣より、日本の新たな気候変動政策に関し、9月22日の国連気候変動首脳会合での鳩山総理スピーチの内容をしっかりと進めていくため、国内に検討チームやタスク・フォースを設置し、あらゆる政策を総動員していくことを米側関係者に説明。先方より、日本国内での排出削減25%実施の具体的方策や時期等について高い関心が示されました。
 スターン特使との意見交換においては、先方から鳩山演説への高い評価が表明され、すべての主要排出国が参加する実効的な枠組み構築に向けて引き続き努力していくことにつき双方が認識を共有しました。米国の気候変動エネルギー法案については、今後の行方を引き続き注視していくことが重要であるとの点で一致しました。
 福山副大臣より、日米同盟の新たな柱として気候変動に関する協力の可能性を探っていきたい旨述べ、米側からも日米双方の協力関係を構築していきたいとの意向が示されました。

2. ニューヨーク(22日)

 国連において、潘基文国連事務総長及び弓削昭子UNDP管理局長(総裁代行)と意見交換を行いました。
 潘事務総長とは予定の20分を超え40分間会談を行い、潘事務総長からは鳩山総理スピーチに対する高い期待(潘事務総長は「鳩山総理は国連気候変動首脳会合のヒーローだった」と発言)と、COP15に向けての事務総長自身の日本の指導力発揮や日本との協力関係の強化について強い期待感が示されるとともに、潘事務総長自身しっかりやって行きたいとの決意表明がありました。
 また、国連の課題に対するこれまでの日本の協力と貢献に対し国連側から強い感謝の表明とともに、引き続き、多くの課題を抱える国連への大きな支援への期待感が示されました。

(潘基文国連事務総長との会談)
潘基文国連事務総長との会談
(写真提供:UN Photo / Evan Schneider
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