伴野外務副大臣は,5月5日(モスクワ),10日(サンクトペテルブルク)を訪問したところ,概要は以下のとおりです。
1 モスクワ(5月5日(木曜日))
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(1)ボロダフキン外務次官との会談
東日本大震災,福島第一原発事故をめぐる日露間の協力,エネルギーを含む経済分野での今後の協力のとり進め方,領土問題を含む政治分野での対話・協力の継続につき議論が行われました。
伴野副大臣からは,東日本大震災後に示されたロシアからの種々の支援,連帯の意思の表明について改めて謝意を表明し,日露間の温かい雰囲気を大切にしつつ,領土問題を含む政治,経済,文化,国際舞台での協力等,あらゆる分野で関係を深めていきたいとの考えを示しました。また,原発事故に関し,伴野副大臣から,ロシア政府にチェルノブイリ原発事故の経験を生かした協力を要請するとともに,日本の食品の輸入規制に関し,客観的データに基づいた冷静な対応を要請し,ロシア側から協力の意向が示されました。
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(2)対日議連メンバーとの意見交換
レズニク国家院対日議連代表,オゼロフ連邦院対日議連代表を始めとする対日議連の主要メンバーとの間で,東日本大震災,福島第一原発事故をめぐる日露間の協力に加え,議員交流の重要性について意見交換が行われました。
- (3)その他,ヤクーニン・ロシア鉄道社長と炭田開発における鉄道インフラの利用を含む,運輸分野における協力について意見交換を行い,ロクシン・ロスアトム副社長とは福島第一原発事故への対応における協力について意見交換を行いました。
2 サンクトペテルブルク(10日)
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(1)マトヴィエンコ・サンクトペテルブルク市知事との会談
東日本大震災後の日露関係や,日・サンクトペテルブルク間の経済関係等について,意見交換を行いました。
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(2)サンクトペテルブルク国立大学における講演
「震災後の日露関係と日本外交」と題して,東日本大震災後の日本の復興への取組,日本外交の基本方針,アジア太平洋地域の隣国としての日露関係等について話し,参加者と対話しました。