ODA評価年次報告書2022 | 外務省

ODA評価年次報告書2022

編集後記

例年より一足早く、「ODA評価年次報告書2022」が完成しました。今回、長年当省のODA評価をご支援いただいている山谷同志社大学教授に寄稿をお願いしたところ、過去30年間のODA評価年次報告書の変遷についてご執筆くださいました。ODA評価の歴史を年次報告書の「形」の中で振りかえるというユニークな考察で、ODA評価が時代の要請に応じて変化してきたことがわかります。そうした推移を経て今、年次報告書では読者の皆様にわかりやすく簡潔にODA評価の情報を伝えることに力を入れています。

また今回は、評価結果のフォローアップに関する記述の充実を図りました。各評価報告書では評価結果に基づいて様々な提言がなされます。当省関係部署・在外公館やJICAはそれらの提言内容を受け止めて吟味・検討し、その後の政策や事業の改善に努めており、評価結果と合わせてそうした取組を紹介することで、ODAに対する理解をさらに深めていただければと考えています。

現在、開発協力大綱の改定に向けた議論が進んでいます。大綱改定のためのプロセスは、2015年以降のODAやODAを取り巻く状況を振り返り、今後目指すべき方向を検討するという点で、広い意味での評価に近いところがあります。また、ODA評価もそのプロセスに寄与すべく、現行の開発協力大綱の下で実施したODA評価を素材に、大綱の切り口からレビューを行いODA政策、ODA事業の大綱との整合性や達成状況を確認する業務を、第三者評価チームに委託して進めています。時代の変化に即してアップデートされる新しい大綱の下でも、ODAの管理改善と国民への説明責任の確保のために、着実にODA評価を実施していきたいと思います。

大臣官房ODA評価室長
西野恭子 

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