報道発表

カービー元北朝鮮における人権に関する国連調査委員会委員長,
マルズキ前国連北朝鮮人権状況特別報告者による滝沢外務大臣政務官表敬

平成29年5月10日
カービー元北朝鮮における人権に関する国連調査委員会委員長,マルズキ前国連北朝鮮人権状況特別報告者による滝沢外務大臣政務官表敬1

 本10日,滝沢求外務大臣政務官は,マイケル・カービー元北朝鮮における人権に関する国連調査委員会(COI)委員長(Mr. Michael Kirby, Former Chair of the Commission of Inquiry on Human Rights in the DPRK)及びマルズキ・ダルスマン前国連北朝鮮人権状況特別報告者(Mr. Marzuki Darusman, Former Special Rapporteur on the Situation of Human Rights in the DPRK)の表敬を受けたところ,概要は以下のとおりです。

1 冒頭,滝沢政務官から,平成29年春の外国人叙勲で,カービー氏及びマルズキ氏が旭日重光章を受章(PDF)別ウィンドウで開くしたことに対する祝意を表明した上で,両氏が,国際社会において,拉致問題を始めとする北朝鮮の人権状況についての理解促進に取り組んできた功績に敬意を表するとともに,今後も両氏が同問題に取り組まれることを期待する旨述べました。

2 カービー氏及びマルズキ氏からは,今回の受章に対する謝意が表明されるとともに,今後も拉致問題を始めとする北朝鮮の人権状況の改善に向けた取組を進めていくことが重要であるとの考えが示されました。

(参考)

(1)北朝鮮における人権に関する国連調査委員会(COI)別ウィンドウで開く

ア 拉致問題を含む北朝鮮の人権状況全般を調査するため,2013年3月の人権理事会における北朝鮮人権状況決議において設置を決定。マイケル・カービー氏(委員長,元オーストラリア連邦最高裁判所判事),マルズキ・ダルスマン氏(前北朝鮮人権状況特別報告者,元インドネシア検事総長)及びソーニャ・ビセルコ氏(元北朝鮮における人権侵害に係る説明責任の問題に取り組む専門家,セルビア・ヘルシンキ人権委員会(NGO)代表)の3名で構成。活動期間は1年。2014年3月の人権理事会に報告書を提出

イ 同報告書では,北朝鮮における深刻な人権侵害を,拉致問題を含む複数の分野にわたり包括的に詳述。人権侵害を「人道に対する犯罪」に相当し得るとし,北朝鮮に具体的な取組を勧告するとともに,国際社会や国連にも更なる行動を求めた。拉致問題についても,その事実を記載するとともに,拉致及び拉致被害者の置かれた状況は,現在も進行している人道に対する犯罪とし,北朝鮮に対し,拉致被害者に関する情報提供と被害者本人及びその子孫を帰国させるよう勧告。

(2)国連北朝鮮人権状況特別報告者

 2004年の人権委員会で採択された北朝鮮人権状況決議において,国連北朝鮮人権状況特別報告者を任命することを決定。北朝鮮の人権状況につき調査を行い,人権理事会及び国連総会に報告する任務を有する独立資格の個人。マルズキ・ダルスマン氏は,2010年8月から2016年7月まで同報告者を務めた(2代目)。現在は,トマス・オヘア・キンタナ氏(アルゼンチン出身)が国連北朝鮮人権状況特別報告者を務めている。


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