報道発表
アフリカにおける日米クリーン・エネルギー協力に関する覚書
1 8月25日午後(現地時間同日),ケニアのナイロビにおいて開催された第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)のクリーン・エネルギーに関するサイド・イベント(国際協力機構(JICA)主催)の際に,岡田誠司TICAD担当大使は,エティム米国国際開発庁アフリカ担当部長(Ms. Linda Etim, Assistant Administrator for Africa, U.S. Agency for International Development(USAID))との間で,アフリカにおける日米クリーン・エネルギー協力に関する覚書(PDF)に署名しました。
2 本件覚書では,日本のTICADプロセスにおけるエネルギー関連政策と,米国が主導するパワー・アフリカ・イニシアティブとの協調に主眼が置かれています。本件覚書において,日本政府は,2018年末までにサブサハラ・アフリカにおいて1,200メガワット相当のよりクリーンな発電能力を新規に追加するための支援を実施することを表明しました。
3 また,本件覚書では日米協力を強化する具体的な分野として,(1)クリーン・エネルギーへの投資促進,(2)東アフリカにおける地熱発電の促進,(3)エネルギー効率の向上,(4)国境を超える電力貿易への支援を掲げています。
4 日米両政府は,本件協力を通じ,万人が利用可能で,安定した,持続可能で近代的なエネルギーへのアクセスを実現するという,持続可能な開発のための2030アジェンダの目標7の達成に貢献していきます。
(参考1)パワー・アフリカ・イニシアティブ
オバマ大統領が2013年に開始した,サブサハラ・アフリカにおけるエネルギー・アクセスを改善するための米政府主導のイニシアティブ。民間部門や各ドナー国,国際金融機関等と協力し,2030年までに,電力への新規接続を6,000万件追加し,新たな発電能力を30,000MW追加することを目指している。
(参考2)持続可能な開発のための2030アジェンダ 目標7についての説明
(目指すべき世界像)これらの目標とターゲットにおいて,我々は最高に野心的かつ変革的なビジョンを設定している。我々は,すべての人生が栄える,貧困,飢餓,病気及び欠乏から自由な世界を思い描く。我々は,恐怖と暴力から自由な世界を思い描く。すべての人が読み書きできる世界。すべてのレベルにおいて質の高い教育,保健医療及び社会保護に公平かつ普遍的にアクセスできる世界。身体的,精神的,社会的福祉が保障される世界。安全な飲料水と衛生に関する人権を再確認し,衛生状態が改善している世界。十分で,安全で,購入可能,また,栄養のある食料がある世界。住居が安全,強靱(レジリエント)かつ持続可能である世界。そして安価な、信頼でき,持続可能なエネルギーに誰もがアクセスできる世界。