報道発表

アフガニスタンに対する世界保健機関(WHO)を通じた無償資金協力「結核対策薬品機材整備計画」に関する書簡の交換

平成26年12月1日

1 11月29日(現地時間同日),アフガニスタン・イスラム共和国の首都カブールにおいて,我が方髙橋博史駐アフガニスタン大使と先方リチャード・ピーパーコーン・WHO在アフガニスタン事務所代表(Dr. Richard Peeperkorn, WHO Representative to Afghanistan)との間で,12億3,500万円の無償資金協力「結核対策薬品機材整備計画」(The Project for Supply of Anti-TB Medicines and Laboratory Consumables and the Development of Drug Management System)(プロジェクトサイトの位置:アフガニスタン全土(PDF)PDF)に関する交換公文の署名式が行われました。

2 アフガニスタンにおける主要死亡要因のひとつは感染症であり,その中でも結核が大きな割合を占めています。同国の年間推定結核患者数は11万人,また,結核による年間推定死亡者数は1万1,000人とされており,同国は,世界の結核蔓延国22か国の一つに位置づけられています。近年では,結核患者に対する治療の中断や医師の誤った薬剤処方等が原因で起こる多剤耐性結核が問題となっています。

3 本件計画は,WHOを通じて,結核の疑いのある患者に対する塗抹喀痰検査キット及び多剤耐性結核の治療に必要な抗結核薬を供与し,精度の高い結核診断と適切な治療を促進するとともに,薬剤在庫管理システムを導入し,薬剤の適切な在庫管理,保存状態の改善及び使用状況のモニタリングを強化し,効率的・効果的な薬剤の使用を促進するものです。本件計画の実施により,アフガニスタンにおいて質の高い結核対策医療サービスが提供され,結核による死亡率の減少につながることが期待されます。

(参考)
 アフガニスタン・イスラム共和国の人口は約2,982万人(2012年,世界銀行)。面積は65.2万平方キロメートル(日本の約1.7倍)。


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